Term

Project Glasswing

別名: Project Glasswing

anthropic.com

Overview

最終更新: 2026年7月9日

Project GlasswingはAnthropicが主導する、AIを活用した脆弱性発見とセキュリティ強化のためのプロジェクトである。中核をなすのは未公開の高性能モデルClaude Mythosで、これを重要インフラ関連企業やセキュリティ企業に限定提供し、ソフトウェアの欠陥検出とその修正体制の構築を試みている点が特徴だ。公式サイトはanthropic.com/glasswingで公開されている。

概要

Project Glasswingは、単にAIモデルの脆弱性発見性能を競うのではなく、発見された欠陥を社会がどれだけ迅速に修正・管理できるかという「対応能力」に焦点を移す取り組みとして位置づけられている。Anthropicはこのプロジェクトを通じ、Claude Mythosのような高度な解析能力を持つモデルを段階的に外部パートナーへ開放し、実運用環境での有効性と限界を検証している。

技術的位置づけ

Mythosは「世界で最も危険なAI」とも称され、一般公開が見送られてきた一方、cURLのソースコード検証では発見された真の脆弱性が1件にとどまり深刻度も低かったとの報告もある。これは、現行のAIが既知の脆弱性パターンの検出には効率的だが、過去データに存在しない全く新しい概念の脆弱性発見には限界があることを示す事例として注目された。またmacOSの権限昇格に関わる未知の脆弱性2件がMemory Integrity Enforcementを回避する形で発見されるなど、AIと人間の専門知識を組み合わせたハイブリッドな解析手法の有効性も示されている。

主要な動向

2026年5月には、Mythosの未公開プレビュー版が提供されてから1ヶ月で約50社のパートナーが10,000件超のhigh/criticalな脆弱性を発見したと報告され、CloudflareやMozillaなどでも検出率が大幅に向上した。数十億デバイスに影響するwolfSSLの証明書偽造攻撃もAIがexploitを構築する形で発見され、セキュリティ業界の関心を集めた。2026年6月には、Anthropicが防御目的でのMythosアクセスを約200組織へ拡大し、焦点をモデル性能から脆弱性の修正・管理体制の整備へ移すと表明した。同時期にはUK AI Security Instituteの評価で、公開モデルであるGPT-5.5が限定提供中のMythosとほぼ同等のサイバー評価成績を記録したことも報告され、危険な能力が特定の非公開モデルに限定されないという見方が強まった。こうした流れの中で、米商務省傘下のCAISIがGoogle DeepMind、Microsoft、xAIとの間でフロンティアAIモデルの公開前審査体制を拡大するなど、Project Glasswingの取り組みは国家レベルの安全性評価枠組みとも接続しつつある。

Mentioned Articles

13 件

よくある質問

Project Glasswingとは何ですか?
AnthropicがAIを用いて脆弱性発見とセキュリティ強化を進める取り組みで、未公開モデルClaude Mythosを重要インフラ企業などに限定提供し、欠陥検出と修正体制の構築を検証している。
Claude MythosとProject Glasswingの関係は何ですか?
Mythosは高度な脆弱性発見能力を持つ未公開モデルで、Project Glasswingの中核として重要インフラ関連組織へのアクセス拡大に使われている。
Mythosの脆弱性発見能力はどの程度と報告されていますか?
2026年5月には提供開始から1ヶ月で約50社のパートナーが10,000件超のhigh/critical脆弱性を発見したと報告され、wolfSSLの証明書偽造攻撃の発見にも関与した。
Mythosの能力には限界がありますか?
cURLのソースコード検証では発見された真の脆弱性が1件で深刻度も低く、既知パターンの検出は得意だが未知の新しい脆弱性発見には限界があると指摘されている。
Project Glasswingは他社モデルとの比較で何を示していますか?
UK AI Security Instituteの評価で公開モデルGPT-5.5がMythosとほぼ同等の成績を記録し、危険な能力が特定の非公開モデルに限定されないことを示唆した。