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NVIDIA次世代フラッグシップGPU「RTX 5090」が32GB GDDR7メモリ搭載で登場へ

2025年1月6日

NVIDIAの次世代フラッグシップGPU「GeForce RTX 5090」の詳細が明らかになった。VideoCardzが入手したというInno3Dのパッケージング画像から、同GPUが32GBのGDDR7メモリを搭載することが確認された。CES 2025での正式発表を前に、次世代GPUの全容が見えてきた。

RTX 5090の仕様詳細が浮き彫りに

NVIDIAの次世代フラッグシップモデルとなるRTX 5090は、同社の最新アーキテクチャ「Blackwell」を採用したGB202 GPUをその心臓部に据える。この次世代GPUで最も注目すべき点は、最新のGDDR7規格を採用したビデオメモリだ。搭載容量は32GBと、同時に発表予定のRTX 5080の倍となる容量を確保している。

メモリ構成にも大きな進化が見られる。512ビットという広大なメモリバスに加え、GDDR7メモリの28Gbpsという高速な動作周波数により、メモリ帯域幅は約1.8TB/sに到達する。これは大規模な機械学習モデルの処理や8K解像度でのゲーミングにおいても、十分なメモリ転送速度を確保できる水準といえる。

演算処理能力も大幅に強化されている。搭載されるCUDAコアは21,760基に達し、複雑な並列演算処理により、前世代を大きく上回るパフォーマンスを実現する見込みだ。ただし、この圧倒的な性能は相応の電力を必要とする。TDP(熱設計電力)は575Wと、前世代のRTX 4090から125W増加している。この熱を適切に処理するため、Inno3DのiChill X3モデルでは3.5スロット分の厚みを持つ大型クーラーを採用。電源供給システムについては現時点で詳細は明らかになっていないものの、高効率な電力供給と安定した動作を両立させるための入念な設計が施されているものと考えられる。

この強化された仕様は、特に機械学習やレイトレーシングなどの要求の厳しいワークロードにおいて、その真価を発揮することが期待される。また、高解像度・高リフレッシュレートのゲーミング環境においても、長期的な将来性を確保できる仕様といえるだろう。

NVIDIA RTX 5000シリーズ「Blackwell」スペック

項目RTX 5090RTX 5080RTX 5070 TiRTX 5070
GPUGB202-300GB203-400GB203-300GB205-300
SMs170847048
CUDAコア数217601075289606144
メモリ32 GB GDDR716 GB GDDR716 GB GDDR712 GB GDDR7
メモリバス幅512-bit256-bit256-bit192-bit
メモリ速度28 Gbps30 Gbps28 Gbps28 Gbps
メモリ帯域幅1792 GB/s960 GB/s896 GB/s672 GB/s
電源コネクタ1x 16-pin1x 16-pin1x 16-pin1x 16-pin
TDP575 W360 W300 W250 W
PCIeインターフェイスPCIe 5.0×16PCIe 5.0×16PCIe 5.0×16PCIe 5.0×16
発表日2025年1月6日2025年1月6日2025年1月6日未定
発売日未定2025年1月21日未定未定

NVIDIAは明日のCES 2025基調講演で、RTX 5090とともにRTX 5080、RTX 5070 Tiを発表する見込みだ。市場投入はRTX 5080が先行し、1月21日の発売が予想されている。同社は中国市場向けにRTX 5090Dも準備しているとされる。

Xenospectrum’s Take

32GBという大容量VRAMの採用は、生成AI時代における要求に応えるものだ。しかし575Wという消費電力は、一般ユーザーのPCエコシステムに新たな課題を突きつける。電源ユニットの更新や冷却システムの見直しが必要となるケースも予想され、「最強」の称号には相応の代償が伴うようだ。

高性能化と引き換えに増大する消費電力は、グリーンコンピューティングの観点からも一考の余地がある。とはいえ、このレベルの演算性能を必要とするユーザーにとって、多少の電力増加は容認できる範囲なのかもしれない。


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