サイエンス
熱を持たないAIチップへの布石。モナッシュ大学が「光の谷」を利用したナノ回路を室温で完全統合
半導体の発熱問題がAI進化の足かせとなる中、モナッシュ大学が「熱を持たない演算基盤」の鍵となる完全統合型の光ナノ回路を開発した。巨大な冷却設備を必要とせず、室温で光の生成・制御・読み取りを自律的に行うこの画期的なバレートロニクス・チップは、次世代情報処理の歴史的転換点となる。
別名: Valletronics
結晶構造内の電子が持つエネルギーの極小値(谷)を情報の担い手として利用する技術。従来の電荷(エレクトロニクス)やスピン(スピントロニクス)に続く新しい情報処理の概念として注目されている。特定の2次元材料において、光の円偏光と電子のバレー状態を密接に結びつけることで、低消費電力かつ高速な演算処理が可能になると期待されている。