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Sony新型ヘッドホン「WH-1000XM6」詳細スペックと発売日が判明?海外Amazonに誤って掲載の可能性

Y Kobayashi

2025年5月5日

Sonyの次期フラッグシップワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」に関する情報が、スペインのAmazonに一時掲載され、その詳細なスペック、価格、そして発売日とされる情報が明らかになった。Amazonからの具体的な情報漏洩であり、信憑性は高い物と見られる。

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AmazonスペインがWH-1000XM6の情報を誤って掲載か

長らく登場が待たれていたSonyのノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000XM」シリーズ。その最新モデル「WH-1000XM6」に関する具体的な情報が、大手ECサイトAmazonのスペイン版にフライング掲載されるという形でリークされた。

掲載された情報によると、WH-1000XM6の発売日は2025年5月15日とされている。 これは、同じく発表が噂される新型スマートフォン「Xperia 1 VII」との同時発表の可能性を示唆する物で、Sonyファンにとっては注目の日となりそうだ。

価格については、一時情報に混乱があったようだが、最終的には470ユーロと記載されていた模様。 スペインの付加価値税(VAT)21%を除いて米ドルに換算すると約438.99ドルとなる。 これは、現行モデルWH-1000XM5(米国Amazonで現在約398ドル)から約10%の値上げを示唆するものであり、日本での販売価格も相応に上昇する可能性が高いと考えられる。

大幅進化?リークされたスペックから見えるXM6の実力

今回のリークで最も注目すべきは、その詳細なスペック情報だ。特にノイズキャンセリング性能と音質、そして使い勝手に関わる部分で、現行モデルからの確実な進化が見て取れる。

ノイズキャンセリング性能:新プロセッサ「QN3」とマイク増強で大幅向上か

SonyのWH-1000Xシリーズといえば、業界最高クラスと評されるノイズキャンセリング(ANC)性能が代名詞だ。XM6では、この牙城をさらに強固にするためのアップデートが施される模様。

リーク情報によれば、XM6には新開発の「HDノイズキャンセリングプロセッサーQN3」が搭載されるという。 現行のXM5が「統合プロセッサーV1」と「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」の組み合わせであったのに対し、QN3がどのような役割を担うのか、あるいはV1の機能も統合したチップなのかは現時点では不明だが、QN2を飛ばしたバージョンナンバーから察するに、ノイズキャンセリング処理能力の大きな向上が期待される。

さらに、ノイズを拾うマイクの数も大幅に増強される。XM5では合計8個(フィードフォワード×4、フィードバック×4)のマイクが搭載されていたが、XM6では合計12個の精密マイクを使用すると記載されている。 これにより、「マルチノイズセンサーテクノロジー」が捉える周囲のノイズ情報がよりリッチになり、キャンセル精度が向上する可能性が高い。周囲の環境に合わせてノイズキャンセリング特性を自動で最適化する「オートNCオプティマイザー」機能も引き続き搭載されるようだ。

外音取り込み機能(アンビエントサウンドモード)についても、「Sony史上最高のオンイヤーヘッドホン」と謳われており、こちらもマイク性能の向上とQN3プロセッサの恩恵を受けるものと考えられる。

着実な音質の向上、映画やゲーム向けの新たな機能も

音質面では、現行モデルで採用された30mm径のダイナミックドライバーを引き続き搭載するようだ。 これは一部で大型ドライバーへの回帰を期待する声もあった中、Sonyが30mmドライバーのポテンシャルをさらに引き出す方向を選んだことを示唆している。

ハイレゾオーディオ再生に対応し、圧縮音源をハイレゾ相当にアップスケーリングする「DSEE Extreme」も健在。 さらに、ユーザーが好みの音質に調整できる10バンドのカスタマイザーEQも「Sony | Sound Connect」アプリ(おそらく「Sony | Headphones Connect」アプリの誤記か将来的な名称変更)で利用可能とされている。

新たな機能として、「360 Upmix for cinema」が挙げられている。 これは、通常のステレオコンテンツを、側面、後方、上方からの音を含むサラウンドサウンドに変換する機能と推測され、映画鑑賞などの没入感を高める狙いがあるのだろう。ゲーム向けに最適化された「Game EQ」も搭載されるようだ。

通話品質についても、AIを活用した6つのマイクにより、騒がしい環境下でもクリアな音声伝達を実現する「Sony史上最高の通話品質」を謳っている。

デザインと使い勝手:ファン待望の「折りたたみ」復活

デザイン面で最も大きな変更点は、折りたたみ(Foldable)機構の復活だろう。 XM5では折りたたみ機構が廃止され、携帯性について一部ユーザーから不満の声も上がっていた。XM6で再び折りたたみ可能になることで、持ち運びやすさが向上するのは間違いない。

それに伴い、キャリングケースも新設計となり、マグネット式の開閉機構を採用することで、素早いアクセスが可能になるという。

装着感についても改良が加えられ、新しいヘッドバンドはより快適で安定感が増し、ソフトでパッド入りのイヤークッションがプレミアムな装着感を提供するとしている。 重量はXM5と同等の約250gと軽量だ。

バッテリーと接続性:安定の長時間再生と利便性

バッテリー持続時間は、ノイズキャンセリングONの状態で最大30時間と、XM5と同等を維持するようだ。 急速充電にも対応し、わずか3分間の充電で最大3時間の再生が可能。 さらに、充電しながらの使用も可能になる点は、地味ながら嬉しい改善点と言えるだろう。

接続性では、2台のデバイスと同時に接続し、シームレスに切り替えられるマルチポイント接続に対応する。

その他の機能として、ユーザーの行動や場所に合わせてノイズキャンセリングや外音取り込みを自動調整する「アダプティブサウンドコントロール」、ヘッドホンを外さずに会話できる「スピーク・トゥ・チャット」や「クイックアテンションモード」、風ノイズ低減機能、立体音響技術「360 Reality Audio」(ヘッドトラッキング対応)なども引き続き搭載される見込みだ。

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未確定情報と今後の展望

今回のリーク情報は非常に詳細だが、まだ不明な点も残されている。

  • デザインの詳細: 折りたたみ機構が復活する以外、具体的なデザインはまだ明らかになっていない。画像がリークされていないため、全体的なフォルムや質感は想像するしかない。
  • 対応コーデック: SBC、AAC、そしてSony独自の高音質コーデックLDACへの対応はほぼ確実視されるが、より低遅延・高効率な次世代コーデック「LC3」への対応があるかは不明だ。
  • Bluetoothチップセット: 搭載されるBluetooth SoCが、WF-1000XM5で採用されたMediaTek MT2833なのか、あるいは別の新しいチップなのかも注目される。
  • 耐水性能: 製品説明に「Water resistant」との記載はあるものの、具体的なIP等級は明記されておらず、どの程度の耐水性を持つかは不明確だ。
  • プロセッサQN3の詳細: QN3が具体的にどのようなチップなのか(独立したチップなのか、統合型なのか)、その詳細な性能はまだ謎に包まれている。

とはいえ、これだけ具体的な情報が大手小売サイトから漏洩したことを考えると、その信憑性は極めて高いと言えるだろう。記載された5月15日という発売日が正しければ、近いうちにSonyから正式な発表があるはずだ。

ノイズキャンセリング性能のさらなる向上、待望の折りたたみ機構の復活、そして音質や使い勝手における細やかな改善。WH-1000XM6は、ワイヤレスヘッドホン市場におけるSonyのリーダーシップを改めて示す製品となりそうだ。正式発表を楽しみに待ちたい。


Sources

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