
対日輸出規制から7カ月、日本のレアメタル代替策であるリサイクルと海底資源はどこまで進んだのか
2026年1月に中国が発動した対日輸出規制から、レアメタル供給網の弱点を解説する。ガリウムなど副産物型鉱物は他金属精錬の副産物であるため増産の弾力性が低く、市場規模で守られる主産物型とは異なるリスクを持つ。日本のリサイクルや海底資源対策も整理した。

Hertha Metalsが米国内原料から純度99.95%の磁石用鉄を実証した。2027年の米国防調達規制を前に、次の壁は商用設備の着工と顧客認定である。

アデレード大学の研究チームが、尿に含まれる尿素と食塩からヒドラジンを電気化学的に合成する新手法をNature Synthesisに発表。120年間続いた危険な酸化剤依存の工業製法に対し、水系、常温で10倍以上の電流密度と240時間の安定運転を達成した。

中国のレアアース輸出規制がEV生産を止めた2025年の危機を背景に、Mercedes-Benz子会社YASAが軸方向磁束モーターの希土類フリー化に着手した。59 kW/kgの出力密度記録を持つアーキテクチャ上で、重希土類除去と完全希土類フリーの2経路を並行開発する。

廃基板1トンに含まれる金は天然鉱石の約200倍。この「都市鉱山」を掘り出す溶媒抽出は、酸と塩基の大量消費が宿命だった。イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究チームが、電荷を内蔵した一分子で抽出サイクルを完全に電化する設計原理を実証。化学試薬を最大100分の1に減らし、金89%回収を達成した。

ミネソタ大学の研究チームが、鉄鋼原料として使われてきた低品位タコナイト鉱石から、追加精製なしで半導体品質の黄鉄鉱単結晶を合成した。黄鉄鉱が不純物に「免疫」を持つという発見は、半導体材料の合成における高純度原料の前提を揺るがす。

中国がレアアース加工技術の輸出を全面規制する一方で、イランとの学術協力に同分野を初めて組み込んだ。3万元の小規模ワークショップが、米中資源対立の構図とイランの未開発鉱床を結ぶ地政学的な接点になっている。

MITの研究チームがビスマス電極のpHスイング反応を利用し、化学添加剤なしで海水からマグネシウムを選択回収する手法を開発した。推定コストはトンあたり107ドルで、従来法を大幅に下回る。中国依存のマグネシウム供給網を変える可能性を秘める。

Nironがミネソタ州で窒化鉄磁石の本格工場建設を進め、2027年の稼働と年最大1500トンを計画する。希土類の分離・精製を迂回する一方、量産歩留まりと用途別認定が次の判断材料になる。

包頭鋼鉄は白雲鄂博西鉱の鉄鉱石採掘能力を年1,500万トンへ増強する。原鉱の余力は50%増すが、希土類製品の供給は総量規制と採選・冶錬分離能力に左右される。

AIインフラ需要でタンタルインゴットが158%高となり、錫とインジウムも上昇した。用途ごとの需要増と供給地域の集中が、価格変動と部品調達リスクを増幅している。

NUSは白熱電球のように金属フィラメントだけを急加熱する反応器を開発し、アンモニア分解、ポリオレフィン分解、メタン変換へ適用した。高温の活性化と低温の生成物制御を分ける設計だが、産業化には連続運転と寿命の検証が残る。