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iPhone 17 Pro Maxのバッテリーがついに5,000mAhの大台突破か?薄さを捨てて実用性へ舵を切るAppleの転換

Y Kobayashi

2025年7月5日

2025年秋の発表が期待される次期iPhone。その中でも最上位モデル「iPhone 17 Pro Max」が、iPhone史上初めて5,000mAhという大台のバッテリーを搭載する可能性がリーク情報としてもたらされた。長年「薄さこそ正義」と言わんばかりに薄型化を追求してきたAppleのデザイン哲学において、大きな変化が訪れようとしているのかもしれない。

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リークされた「5,000mAh」の衝撃、その信憑性は

今回の情報は、中国のソーシャルメディアWeiboで活動するリーカー「刹那数码」氏だ。彼は2025年7月3日、iPhone 17 Pro Maxのバッテリー容量が「約5,000mAh」に達すると投稿した。この人物は、過去にも黄色のiPhone 14の登場や、iPhone 15の背面フロストガラス、M4搭載iPad Proのナノテクスチャディスプレイオプションといった情報を正確にリークした実績を持つ。そのため、今回の情報も単なる憶測として片付けることはできない、高い信憑性を帯びていると言えるだろう。

iPhoneバッテリー容量、進化の軌跡

「5,000mAh」という数字のインパクトを理解するために、近年のPro Maxモデルのバッテリー容量の変遷を振り返ってみよう。

  • iPhone 11 Pro Max: 3,969mAh
  • iPhone 12 Pro Max: 3,687mAh
  • iPhone 13 Pro Max: 4,352mAh
  • iPhone 14 Pro Max: 4,323mAh
  • iPhone 15 Pro Max: 4,422mAh
  • iPhone 16 Pro Max (予測): 4,676mAh
  • iPhone 17 Pro Max (リーク): 約5,000mAh

iPhone 12 Pro Maxで一度減少したものの、その後は着実に容量を増やしてきたことがわかる。そして今回のリークが事実であれば、iPhone 16 Pro Maxから約7%という、近年でも特に大きなジャンプアップとなる。これは、Appleの内部でバッテリーに対する優先順位が劇的に引き上げられたことを物語っているのではないだろうか。

なぜ今、Appleは「薄さ」より「スタミナ」を選んだのか

Apple製品、とりわけiPhoneは、常に洗練された薄いデザインを追求してきた。しかし、今回の動きは、その長年の伝統よりも「実用性」を優先するという明確な意思表示に見える。その背景には何があるのだろうか。

「Wallhuggers」と呼ばれた過去との決別

今となっては信じがたいが、かつてiPhoneユーザーはバッテリー持続時間の短さから、空港やカフェで常にコンセントを探し求める「Wallhuggers(壁に抱きつく人々)」と揶揄された時代があった。2014年にライバルのSamsungが公開したCMは、その象徴的な一例だ。

しかし、Appleはこの汚名を返上すべく、地道な努力を続けてきた。特にPro Maxモデルでは、物理的なサイズを活かして大容量バッテリーを搭載し、ソフトウェアの最適化と組み合わせることで、市場でもトップクラスの駆動時間を実現するに至った。今回の5,000mAh化は、その長きにわたる戦いの、いわば最終章の幕開けとも言えるのかもしれない。

ユーザーの声に応えた「実用性」への舵切り

現代のスマートフォンは、もはや単なる通信機器ではない。高リフレッシュレートのProMotionディスプレイ、常時表示機能、コンソールゲームに匹敵するグラフィックス性能、そして「Apple Intelligence」に代表される高度なAI処理。これらの機能はすべて、大量の電力を消費する。

ユーザーがどんなに革新的な機能を享受できても、バッテリー残量を常に気にしなければならないのであれば、その体験は損なわれてしまう。多くの調査で、スマートフォンの買い替え時に重視する項目として「バッテリー駆動時間」が常に上位に挙がるのはそのためだ。

以前から噂されていた「iPhone 17 Pro Maxが厚く重くなる」という情報は、このバッテリー増量の裏付けとなる。Appleは、コンマ数ミリの薄さを追求することよりも、ユーザーが一日中安心して使えるという根源的な価値を提供することに、明確に舵を切ったのだ。これは、市場の声に真摯に耳を傾ける姿勢の表れだと考えられる。

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競合との覇権争い:5,000mAhが持つ戦略的意味

この決断は、熾烈なスマートフォン市場におけるAppleの競争戦略にも大きな影響を与える。

宿敵Samsungに「容量」で並ぶインパクト

Androidのフラッグシップ機、特にSamsungのGalaxy S Ultraシリーズは、長年にわたり5,000mAhのバッテリーを標準搭載してきた。これまでAppleは、より少ないバッテリー容量を、OSとチップセットの圧倒的な電力効率でカバーし、実駆動時間で互角以上に渡り合ってきた。

しかし、iPhone 17 Pro Maxが物理的な容量でも肩を並べるとなれば、話は変わる。これまでの各メディアのテストによれば、現行モデルの比較でもiPhoneは競合を上回る駆動時間を記録している。もし同じ土俵(容量)で戦うことになれば、その差はさらに広がり、iPhoneはバッテリー性能において絶対的なアドバンテージを築く可能性がある。これは、Androidからの乗り換えを検討するユーザーにとって、極めて強力な訴求ポイントとなるだろう。

A19 Proと次世代モデムがもたらす相乗効果

注目すべきは、バッテリー容量の増加が単独で行われるわけではない点だ。iPhone 17 Pro Maxには、次世代の頭脳となる「A19 Pro」チップと、通信を司るQualcommの最新モデム「Snapdragon X80」が搭載されると見られている。

TSMCの最先端プロセスで製造されるA19 Proは、性能向上はもちろんのこと、電力効率のさらなる改善が期待される。また、X80モデムも省電力性能が向上しており、通信時のバッテリー消費を抑制する。つまり、「より大きなタンク(5,000mAhバッテリー)」に、「より燃費の良いエンジン(A19 ProとX80モデム)」が組み合わされることになるのだ。

この相乗効果により、MacRumorsが示唆する「35時間(ビデオ再生時間)かそれ以上」というこれまで以上の駆動時間が実現するかもしれない。

iPhone 17シリーズ全体の布陣から見えるAppleの深謀

視点を少し引き上げて、iPhone 17シリーズ全体のラインナップからこの変化を眺めると、Appleの巧みな製品戦略が見えてくる。

「薄さ」を追求するiPhone 17 Airとの鮮やかな対比

2025年モデルでは、現行のPlusモデルに代わり、極薄デザインを特徴とする「iPhone 17 Air」が登場すると噂されている。もしPro Maxが「厚さを増してでも最高の性能とスタミナ」を追求するならば、Airは「性能はそこそこに、究極のデザインと薄さ」を追求するモデルとなるだろう。

この対比により、Appleはユーザーに対して明確な選択肢を提示する。「最高の体験を求めるならPro Max」「軽さとスタイルを求めるならAir」というわけだ。これにより、多様化するユーザーのニーズをよりきめ細かくすくい上げることが可能になる。

これは未来への布石か?2026年以降のiPhoneを占う

今回のPro Maxでの大容量化は、一度きりの例外的な措置なのだろうか。だが筆者はこれを未来のiPhoneに向けた布石と見る。

Pro Maxで実証された大容量化のノウハウや、スタック型バッテリーのような新技術の採用が進めば、将来的には標準モデルやProモデルにもこの恩恵が波及していく可能性がある。5,000mAhという数字は、2025年における到達点であると同時に、数年後のiPhoneの新たなスタンダードに向けた出発点なのかもしれない。

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宿敵Samsungとの競争、そして未来への展望

5,000mAhという数字は、長年のライバルであるSamsungのフラッグシップ機「Galaxy S Ultra」シリーズが採用してきた容量と肩を並べるものだ。これは、Appleがバッテリー容量という分かりやすい指標においても、競合に一切の妥協を許さないという強い意志の表れと見て取れる。

今回のリークが事実であれば、iPhone 17 Pro Maxは、Appleが長年培ってきた効率化の技術と、物理的な大容量バッテリーという両輪を得て、スマートフォン市場におけるバッテリー性能の新たなベンチマークを打ち立てることになるだろう。


Sources

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