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世界のインターネット速度ランキング2025年1月:Ooklaレポートが示す世界の現状、日本の順位は?

2025年2月16日

2025年を迎え、超高速インターネット接続の必要性はかつてないほど高まっている。Ooklaの最新レポートは、2025年1月時点での各国のインターネット速度を明らかにしており、恐らく多くの日本の人々が抱いているであろうイメージを覆す結果となっている。Ooklaの最新調査によると、2025年1月時点における世界のインターネット回線速度において、固定ブロードバンド回線ではシンガポール、モバイル回線ではUAEが世界最速を記録している。

世界のインターネット速度ランキング(2025年1月)

OoklaのSpeedtest Global Indexの最新データによれば、2025年1月時点での世界のインターネット回線速度ランキングでは、固定ブロードバンド回線ではシンガポールが、モバイル回線ではアラブ首長国連邦(UAE)がそれぞれ世界最速となっている。

固定ブロードバンド回線速度ランキング

Ooklaの2025年1月のレポートによると、固定ブロードバンドのグローバル中央値は、ダウンロード速度97.61 Mbps、アップロード速度52.84 Mbps、遅延9msであった。

主な順位

  1. Singapore (シンガポール): ダウンロード速度336.45 Mbps、アップロード速度275.30 Mbps
  2. United Arab Emirates (UAE) (アラブ首長国連邦): 310.05 Mbps
  3. Hong Kong (香港): 305.71 Mbps
  4. France (フランス): 287.44 Mbps
  5. Iceland (アイスランド): 281.95 Mbps

米国は274.16 Mbpsで7位を維持。日本も212.06 Mbpsで19位を維持している。下位にはシリアとキューバが位置し、中央値は約3 Mbpsにとどまっている。

2024年1月からの世界平均ダウンロード速度の上昇は約5.7Mbpsであるが、シンガポールは約60Mbpsという大幅な速度向上を達成した。一方、シリアとキューバはダウンロード速度が約3Mbpsにとどまり、ランキング下位に位置している。

モバイル回線速度ランキング

モバイルインターネットの状況はさらに驚くべきもので、グローバル中央値はダウンロード速度91.24 Mbpsに達し、固定ブロードバンドに匹敵する水準となった。これは、2024年1月の50 Mbpsからほぼ倍増したことになる。

主な順位:

  1. United Arab Emirates (UAE) (アラブ首長国連邦): 545.94 Mbpsと圧倒的な速度を記録。
  2. Qatar (カタール): 521.51
  3. Kuwait (クウェート): 314.39
  4. Bulgaria (ブルガリア): 252.05
  5. Bahrain (バーレーン): 213.09

日本は50位にすら入っておらず、平均63.45 Mbpsで60位となっている。

Ooklaによると、2024年第1四半期から第2四半期にかけて、UAEは5Gの平均ダウンロード速度で660.08 Mbpsを記録し、世界をリードしている。特に、UAEの通信事業者e& UAEは、同期間に平均ダウンロード速度749.63Mbps、アップロード速度43.52Mbpsという驚異的な数値を達成し、世界最速の5G事業者としての地位を確立した。

UAEが5Gで世界をリードする理由

UAEが5Gで世界をリードする背景には、政府の積極的な政策と通信事業者の投資がある。UAEの電気通信規制当局(TDRA)は、5年間にわたり3GHz以上の5G周波数帯の料金を免除した。これにより、通信事業者は2500-2600 MHz帯と3300 MHz-3800 MHz帯の広帯域スペクトルへのアクセスが可能となり、5Gインフラへの投資を加速させた。

実際、e& UAEとDuは、2024年3月までにモバイルインフラへ30億AED(約816億円)以上を投資し、11,000以上の基地局を展開している。このような政府と事業者の連携が、UAEの5G速度を世界最高レベルに押し上げる原動力となっている。

5G速度競争がもたらす顧客満足度と6Gへの展望 e& UAEの5Gにおける優位性は、顧客満足度の向上にも寄与している。Ooklaのデータによると、5Gユーザーは4G LTEユーザーよりもネットワーク事業者に対するNet Promoter Score(NPS:顧客推奨度)が高い傾向にある。UAEでも同様の傾向が見られ、特に最速5G事業者であるe& UAEは、2024年第1-2四半期に53.8という高いNPSを記録し、Duの36.7を大きく上回っている。

高速インターネット回線速度の競争は、単なる技術的な追求にとどまらず、顧客ロイヤルティの向上や市場シェアの維持にも不可欠だ。さらに、高速通信はAI、クラウド、エッジコンピューティングなどの技術革新を支え、経済競争力の強化にもつながっている。UAEが6G戦略を発表しているように、5G速度競争は次世代通信技術の発展を加速させ、未来のデジタルサービスの基盤を築く上で重要な役割を果たしている。日本においても5Gのさらなる普及と6Gに向けた技術開発は、今後の重要な課題だろう。


Sources

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