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【無料】PCゲーム容量を劇的削減!魔法のツール「CompactGUI」の使い方と効果を徹底解説

Y Kobayashi

2025年5月5日

GW等の長期休みになると、ついつい買ってしまうゲームだが、増え続けるゲームのインストール容量に、PCのストレージが悲鳴を上げてはいないだろうか。大作ゲームは100GBを超えることも珍しくなく、「あのゲームもやりたいけど、空き容量が…」と頭を悩ませている方も多いはずだ。アンインストールするのも再ダウンロードが面倒だし、新しいSSDやHDDを買うのも出費がかさむ。そんな悩みを解決してくれるかもしれない、無料で使えるツール「CompactGUI」が存在する。このツールを使えば、ゲームやプログラムをアンインストールすることなく、ファイルサイズを削減し、貴重なディスクスペースを取り戻せる可能性があるのだ。本記事では、長CompactGUIの仕組み、具体的な使い方、気になる圧縮効果、そして利用上の注意点まで、どこよりも詳しく、分かりやすく解説していく。

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CompactGUIとは? Windows標準機能を誰もが使いやすく

まず、「CompactGUI」が一体どのようなツールなのだろうか?

インストール不要ですぐ使える手軽さ

CompactGUIの魅力の一つは、その手軽さにある。公式サイト(GitHub)から実行ファイル(CompactGUI.exe)をダウンロードすれば、面倒なインストール作業は一切不要だ。ダブルクリックするだけで、すぐに使い始めることができる。PCに詳しくない方でも、気軽に試せるのは大きな利点と言えるだろう。

Windowsの「compact.exe」をGUIで操作

実は、CompactGUIが行っているファイル圧縮は、Windows 10(およびそれ以降)に標準搭載されている「compact.exe」というコマンドラインツールを利用したものだ。compact.exeは、NTFSファイルシステム上で動作する透過的なファイル圧縮機能を提供する。しかし、コマンドプロンプトでの操作は初心者にはやや敷居が高い。CompactGUIは、この強力ながらも扱いにくいcompact.exeの機能を、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を通じて、誰でも簡単に利用できるようにしたツールなのだ。

透過的圧縮でファイルはそのまま利用可能

CompactGUI(およびcompact.exe)による圧縮は「透過的(Transparent)」であることが最大の特徴となる。これは、Zipファイルのように圧縮・解凍といった一手間が必要なく、圧縮されたファイルが、ユーザーからは圧縮前と全く同じように見える、ということを意味する。つまり、CompactGUIでゲームフォルダを圧縮しても、特別な操作なしに、いつも通りゲームを起動し、プレイすることができるのだ。ファイルは圧縮されてサイズが小さくなっているが、アクセス時にはシステムが自動的に解凍処理を行うため、ユーザーは圧縮されていることを意識する必要がない

CompactGUIの使い方:わずか3ステップで簡単圧縮

では、実際にCompactGUIを使ってファイルを圧縮する手順を見ていこう。驚くほど簡単である。

ステップ1:CompactGUIをダウンロード

まず、開発者のGitHubリリースページにアクセスし、「CompactGUI.exe」をクリックしてダウンロードする。対応OSはWindows 10以降である点に注意が必要だ。

GitHubリリースページ: https://github.com/ImminentFate/CompactGUI/releases

ステップ2:圧縮したいフォルダを選択

ダウンロードした「CompactGUI.exe」をダブルクリックして起動する。画面中央にある「Select Target Folder」ボタンをクリックすると、フォルダ選択ダイアログが表示される。ここで、圧縮したいゲームやプログラムがインストールされているフォルダを選び、「フォルダーを選択」をクリックする。

ステップ3:圧縮アルゴリズムとオプションを選んで実行

次に、圧縮の設定を行う。

  • Select Compression Algorithm(圧縮アルゴリズムの選択): 4種類のアルゴリズムから選択する。詳細は後述するが、一般的に下に行くほど圧縮率は高くなるが、処理に時間がかかり、CPU負荷も高まる傾向がある。
    • XPRESS 4K
    • XPRESS 8K
    • XPRESS 16K
    • LZX
  • Select Additional Arguments(追加オプション): 必要に応じて以下のオプションにチェックを入れる。
    • Compress Subfolders: 選択したフォルダ内のサブフォルダもすべて圧縮する(通常はチェック推奨)。
    • Force Action on Files: 既に圧縮されているファイルがあっても強制的に再圧縮する。
    • Process Hidden and System Files: 隠しファイルやシステムファイルも圧縮対象に含める。
    • Shutdown PC on Finish: 圧縮完了後にPCをシャットダウンする。
    • Skip Files that are Poorly Compressed: 圧縮効果の低いファイル(後述)をスキップする(デフォルトでオン)。

設定が決まったら、「Compress Folder」ボタンをクリックすれば圧縮が開始される。フォルダのサイズやPCの性能によって、完了までには時間がかかる場合がある。進捗状況は画面に表示される。

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どれを選ぶ? 4つの圧縮アルゴリズムとその特徴

CompactGUIでは、4つの圧縮アルゴリズムを選択できる。それぞれに特徴があり、どれを選ぶかは圧縮したいファイルの種類や、何を重視するかによって変わってくる。

XPRESS 4K/8K/16K:速度と圧縮率のバランス

XPRESS系のアルゴリズムは、比較的処理が高速である。名前の「K」はブロックサイズ(データを処理する単位)を表しており、4K、8K、16Kの順にブロックサイズが大きくなる。一般的に、ブロックサイズが大きい方が圧縮率は高くなる傾向があるが、その分処理時間は長くなる可能性がある。速度と圧縮率のバランスを取りたい場合に向いている選択肢と言えるだろう。

LZX:最高の圧縮率、ただしCPU負荷と注意点も

LZXは、4つのアルゴリズムの中で最も高い圧縮率が期待できる。ブロックサイズは32KBである。より多くのディスクスペースを節約したい場合には魅力的だが、その代償として圧縮・解凍時のCPU負荷が高くなる傾向がある。

ゲームやプログラムにはどれがおすすめ?

一概に「これがベスト」とは言えない。手軽に試したいなら、まずは中間の「XPRESS 8K」や「XPRESS 16K」あたりから始めてみるのが良いかもしれない。CPUパワーに余裕があり、最大限の圧縮効果を求めるなら「LZX」を試す価値はあるが、パフォーマンスへの影響を注視する必要があるだろう。迷ったら、いくつかのゲームで異なるアルゴリズムを試し、自分の環境での効果や影響を確認してみるのが確実だ。

圧縮の効果は? ゲーム容量削減の実例

さて、最も気になるのは「実際にどれくらい容量が減るのか?」という点だろう。CompactGUIはユーザーから収集した圧縮結果のデータベースを公開しており、その効果の一端を知ることができる。いくつかの人気ゲームを例に見てみよう。

(注:圧縮結果は実行環境やゲームのバージョンによって変動する可能性がある。)

Cyberpunk 2077:微減だが効果あり

比較的新しい大作RPG『サイバーパンク2077』では、圧縮効果は限定的であった。

ゲーム圧縮タイプ圧縮前サイズ圧縮後サイズ圧縮率
Cyberpunk 2077XPRESS4K79.95GB78.26GB2%削減
Cyberpunk 2077LZX80.2GB78.25GB2%削減

削減できたのは1〜2GB程度だが、それでも無料で容量が増えると考えれば悪くはない。この結果は、ゲームデータが元々効率的に圧縮されている可能性も示唆している。

バルダーズ・ゲート3:10GB以上の削減も!

一方、同じく大ヒットしたRPG『バルダーズ・ゲート3』では、目覚ましい効果が見られた。

ゲーム圧縮タイプ圧縮前サイズ圧縮後サイズ圧縮率
Baldur’s Gate 3XPRESS4K142.62GB130.78GB8%削減
Baldur’s Gate 3XPRESS8K146.18GB129.92GB11%削減
Baldur’s Gate 3LZX152.71GB134.54GB12%削減

最も効果の低いXPRESS4Kでも約12GB、LZXでは約18GBもの容量削減に成功している。これは、小規模なゲームなら丸々1本インストールできるほどの空き容量だ。

Counter-Strike 2:3割近く削減のケースも

人気の対戦FPS『Counter-Strike 2』でも、かなりの効果が報告されている。

ゲーム圧縮タイプ圧縮前サイズ圧縮後サイズ圧縮率
Counter-Strike 2XPRESS4K39.44GB29.34GB26%削減
Counter-Strike 2LZX38.17GB27.04GB29%削減

いずれのアルゴリズムでも10GB前後、圧縮率にして70%台前半までサイズダウンしており、これは非常に大きな効果と言えるだろう。

Little Kitty: Big City / Cities: Skylines:半減するタイトルも存在!

中には、さらに劇的な効果を示すゲームもある。

ゲーム圧縮タイプ圧縮前サイズ圧縮後サイズ圧縮率
Little Kitty: Big CityXPRESS16K13.76GB6.34GB12%削減
Little Kitty: Big CityLZX13.43GB5.44GB60%削減
Cities: SkylinesXPRESS16K13.06GB7.08GB46%削減
Cities: SkylinesLZX13.27GB6.3GB53%削減

これらの例では、LZX圧縮によって元のサイズの半分以下にまで削減できている。VRゲームの『Half-Life: Alyx』でも、10GB以上の削減が見込める。

このように、ゲームによって圧縮効果は大きく異なるが、試してみる価値は十分にあると言えそうだ。

気になるパフォーマンスへの影響は?

無料で容量が減るのは魅力的だが、ゲームのパフォーマンス、特にフレームレートやロード時間に悪影響はないのだろうか?

CPU負荷は増えるが、体感できるかは状況次第

前述の通り、透過的圧縮ではファイルアクセス時にCPUが解凍処理を行う。そのため、圧縮前と比べてCPU負荷は若干増加する可能性がある。特にLZXのような高圧縮アルゴリズムを使用した場合、その負荷は顕著になるかもしれない。ただし、近年のマルチコアCPUであれば、この追加負荷がゲームのフレームレートに目に見える影響を与えるケースは少ないと考えられる。

ロード時間への影響:HDDでは改善の可能性も?

パフォーマンスへの影響として、より可能性が高いのはロード時間への変化だ。CPUによる解凍処理が加わるため、理論的にはロード時間が若干長くなる可能性がある。しかし、興味深いことに、従来のハードディスクドライブ(HDD)からゲームを読み込む場合は、逆転現象が起こることもあり得る。ファイルサイズが小さくなることで、ディスクからの読み込み時間自体が短縮され、結果的に解凍時間を加味してもトータルのロード時間が短縮される可能性があるのだ。SSDの場合、この恩恵は少ないかもしれないが、一概に遅くなるとも言えないようだ。

多くのユーザーは大きな変化を感じていない

一部の報告では、自身のゲームの多くを圧縮しているものの、パフォーマンスやロード時間に関して目立ったデメリットは感じていないとされている。『Adobe Photoshop』のようなアプリケーションを圧縮しても、起動時間やCPU使用率にほとんど変化はなかったというテスト結果も存在する。もちろん、環境によって結果は異なるという側面はあるが、多くの場合、深刻なパフォーマンス低下を心配する必要はなさそうだ。

CompactGUIを使う上での注意点

非常に便利なCompactGUIだが、利用にあたっていくつか知っておくべき注意点がある。

圧縮効果の薄いファイル形式(JPG, MP4, ZIPなど)

CompactGUI(compact.exe)は、すべてのファイル形式で高い圧縮効果を発揮するわけではない。特に、JPEG画像(.jpg)、動画(.mp4)、音声(.mp3)、圧縮済みアーカイブ(.zip)、Office文書(.docx)など、元々データが圧縮されている形式のファイルは、それ以上サイズを小さくするのが困難である。そのため、CompactGUIはデフォルト設定でこれらの圧縮効果の低いファイルをスキップするようになっている(「Skip Files that are Poorly Compressed」オプション)。無理に圧縮しようとしても、JPEG画像ばかりのフォルダ(1.4GB)が1.3GBにしかならなかった、というテスト結果のように、効果が薄い可能性がある。

ゲームアップデート時の挙動と「Watchlist」機能

ゲームは頻繁にアップデートされ、新しいファイルが追加されたり、既存のファイルが変更されたりする。CompactGUIで圧縮したフォルダにアップデートが適用されると、新しいファイルや変更されたファイルは圧縮されていない状態になる。そのまま放置すると、徐々に圧縮効果が薄れていってしまう可能性がある。

この問題に対応するため、CompactGUIには「Watchlist」という機能が組み込まれている。この機能を使うと、指定したフォルダを監視し、ファイルの変更が検出された場合に、自動的に新しいファイルや変更されたファイルを再圧縮させることができる。ゲームフォルダを圧縮した後は、このWatchlist機能を活用すると良いだろう。

DirectStorage対応ゲームとの相性問題

比較的新しい技術である「DirectStorage」に対応したゲームでは、CompactGUIの使用は避けるべきとされている。DirectStorageは、データをCPUを介さずにSSDから直接GPUメモリに読み込むことで、ロード時間を大幅に短縮する技術である。しかし、CompactGUIで圧縮されたファイルは、GPUに送られる前にCPUで解凍する必要があるため、DirectStorageのメリットを打ち消してしまう。『Ratchet & Clank: Rift Apart』などがDirectStorage対応ゲームとして挙げられている。今後対応ゲームが増えていく可能性もあるため、注意が必要だ。

それでもCompactGUIは試す価値あり?

いくつかの注意点はあるものの、CompactGUIは多くのPCユーザー、特にゲーマーにとって非常に魅力的なツールであることに疑いの余地はない。

無料で空き容量が増えるメリットは大きい

何と言っても、完全に無料で、かつ多くの場合、目立ったデメリットなしにストレージの空き容量を増やすことができる、というのが最大のメリットである。数GB、場合によっては数十GBものスペースが確保できれば、新しいゲームをインストールしたり、他の用途に活用したりできる。

特にゲーミングハンドヘルドや容量不足のPCに有効

Steam DeckのようなポータブルゲーミングPCや、ストレージ容量が限られたノートPCなどでは、CompactGUIの効果は絶大である。また、エミュレーター用のゲームROMライブラリを圧縮するのにも非常に有効であるとの報告もある。容量不足に悩むあらゆるPCユーザーにとって、試してみる価値のある選択肢と言えるだろう。

パフォーマンス影響が心配なら元に戻せる安心感

もしCompactGUIを試してみて、パフォーマンスへの影響が気になる、あるいは何らかの問題が発生したとしても、心配はいらない。圧縮した時と同じ手順で、CompactGUIを使ってフォルダを「Decompress Folder(解凍)」することができるのだ。リスクなく試せるというのも、このツールの大きな利点である。

結論として、CompactGUIは「なぜ使わないのか?」と思えるほど、メリットの多いツールだ。もしあなたがPCのストレージ容量に少しでも不満を感じているなら、この無料の魔法を試してみてはどうだろうか。予想以上の空き容量が手に入るかもしれない。


Sources

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