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NVIDIAアプリを利用するとゲームパフォーマンスが最大15%低下する事例が報告される

2024年12月18日

NVIDIAが従来のGeForce Experienceに代わって導入した新しい「NVIDIAアプリ」において、ゲームのパフォーマンスが最大15%低下する問題が確認された。この問題は特定の機能が有効化された状態で発生しており、NVIDIAは既に対応に着手している。

パフォーマンス低下の実態

Tom’s Hardwareが実施した詳細なベンチマークテストは、NVIDIAアプリがゲームパフォーマンスに及ぼす影響の深刻さを明確に示している。RTX 4060を用いた検証では、解像度や画質設定によって異なる影響が確認された。特に1080p中画質設定では平均して約6%のパフォーマンス低下が発生し、1440p設定では約2.5%の低下が確認されている。

ゲームタイトル別に見ると、最も顕著な影響を受けたのは『Assassin’s Creed Mirage』である。このゲームでは1080p超高画質設定時に12%という著しいパフォーマンス低下を記録し、中画質設定でも9%の低下が確認された。『Stalker 2』においても約6%の性能低下が発生している。これは、RTX 4060 Tiと標準的なRTX 4060の性能差が約18%であることを考慮すると、決して無視できない数値といえる。

さらに、DirectX 11を使用する『Baldur’s Gate 3』でも3-4%のパフォーマンス低下が確認され、「Flight Simulator 2024」では1080p設定で6%の性能低下が記録された。一方、『黒神話:悟空』では比較的影響が小さく、2-6%程度の低下に留まっている。

より高性能なシステムでは、問題がさらに深刻化する可能性も指摘されている。Sebastian Castellanosが報告したRTX 4080 SuperとRyzen 7 9800X3Dを組み合わせたハイエンドシステムでは、『黒神話:悟空』において最大15%ものパフォーマンス低下が確認された。これは、同じゲームをRTX 4060でテストした際の2-6%という数値を大きく上回っており、より高性能なGPUほど深刻な影響を受ける可能性を示唆している。

注目すべきは、これらのパフォーマンス低下が、CPUの処理能力に依存する場面でより顕著になると予想されていた点である。しかし実際のテスト結果では、設定や解像度に関係なく一貫した性能低下が観察された。この予想に反する結果は、問題の根本的な原因がより複雑であることを示唆している。

問題の原因と暫定的な解決策

NVIDIAはこの問題に関し、公式フォーラム内にて調査中である旨を報告している。

ゲームフィルタに関連するパフォーマンスの問題が報告されていることを認識しており、現在積極的に調査しています。 NVIDIA アプリ 設定 > 性能> オーバーレイ > 「ゲームのフィルタおよび写真モード」をオフにしてから、ゲームを再起動してください。

だが、問題はこれだけに起因する物ではないようで、このフィルター機能を実際に使用していない場合でも、単に有効化されているだけでもパフォーマンスが低下することが報告されている。

根本的な対策としては、NVIDIA アプリを削除するもしくはドライバーインストール時にインストールをスキップする方法が有効だろう。

NVIDIAは「現在積極的に調査を進めている」と述べており、今後は永続的な修正が行われる事が期待される。

Meta Description

NVIDIAの新統合アプリケーションにおいて最大15%のゲームパフォーマンス低下が報告される。問題の原因はGame Filters機能にあり、暫定的な解決策が提供されている。詳細なベンチマークと専門家の分析を交えて報告。


Sources

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