テクノロジー
30年のASML独占に初めて価格競争が生まれる:ニコンが垂直統合で挑むDUV市場
ニコン新社長・大村泰弘氏が2026年5月29日、垂直統合モデルを武器にASMLが30年近く独占してきたArF液浸リソグラフィ市場への再参入を表明した。AI半導体需要急増によるDUVツール逼迫がデュアルソーシング需要を生む中、垂直統合によるコスト優位の構造と2028年度の量産計画の実現可能性を分析する。
NSR-S636Eは、ニコンが提供する最新のArF液浸スキャナである。2024年1月に販売を開始した。独自の「ストリームアライメント」技術などにより、高いスループット(ウェハ処理能力)と優れた重ね合わせ精度を両立している。半導体製造の微細化が進む中で、EUV露光装置と組み合わせて使用されるクリティカル層や、高い生産性が求められる量産ライン向けに設計されており、ニコンの半導体装置事業復活を担う主力製品の一つである。