
AV2 v1.0.0公開、次世代動画コーデックは「仕様待ち」から実装競争へ移った
次世代動画コーデックAV2の仕様と参照コードがバージョン1.0.0に到達し、実装の基準が確立された。今後はこの固定仕様を基に、各社がAV1を上回る圧縮効率や多様な配信形態に対応した実用的なエンコーダーやハードウェア支援の開発を本格化させる。
別名: AV2
AV2は、AOMedia(Alliance for Open Media)が開発を進める次世代のオープン動画コーデックである。AV1の後継として、より高い圧縮効率と優れた画質を実現することを目標としている。この技術は、特に低帯域環境下での高品質な映像配信を可能にし、動画ストリーミングサービス、オンライン会議システム、AR/VR(拡張現実/仮想現実)コンテンツ、クラウドゲーミングなど、多岐にわたるデジタルサービスでの活用が期待される。
AV2の開発は、AOMediaが推進するオープンソースプロジェクトの一環として進められている。AV1で培われた技術基盤を継承しつつ、新たな符号化ツールやアルゴリズムを導入することで、圧縮性能のさらなる向上を図る。具体的には、より洗練された動き予測、変換、量子化技術に加え、機械学習を活用した最適化手法の導入も検討されている。これにより、同じビットレートであればAV1よりも高画質を、同じ画質であればより低いビットレートを実現できる見込みだ。
AV2は、既存のH.264やH.265(HEVC)といったプロプライエタリなコーデックに対するオープンな代替として、業界標準化を目指している。Google、Apple、Microsoft、Amazon、Netflixなど、主要なテック企業がAOMediaに参加しており、その普及には強力なエコシステムが期待される。特に、8K以上の超高解像度映像やHDR(ハイダイナミックレンジ)コンテンツの普及が進む中で、AV2はデータ転送コストの削減とユーザー体験の向上に不可欠な技術となるだろう。

次世代動画コーデックAV2の仕様と参照コードがバージョン1.0.0に到達し、実装の基準が確立された。今後はこの固定仕様を基に、各社がAV1を上回る圧縮効率や多様な配信形態に対応した実用的なエンコーダーやハードウェア支援の開発を本格化させる。

VideoLANは次世代ビデオコーデックAV2に対応するオープンソースCPUデコーダ「dav2d」のソースコードを公開した。これは、AV2のドラフト仕様段階でハードウェアデコーダが普及するまでの過渡期を支えるため、C言語とアセンブリ言語を用いた徹底的な最適化により、広範なプラットフォームでの高速なソフトウェアデコードを目指すものだ。BSDライセンスを採用することで商用利用を促進し、AV2エコシステムの早期確立と普及を加速させる狙いがある。

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