
サイエンス
光インターコネクトの帯域を2〜3倍に引き上げた変調器、その製造が現実路線に乗り始めた
シリコンと相性の悪い発光・変調材料を、個別に製造してから転写するマイクロ転写プリンティング技術が注目されている。CMOS工程の利点を活かしつつ、高性能なレーザーや変調器を同一チップ上に高精度で統合でき、次世代の高速通信基盤として期待される。
別名: 光回路, 統合フォトニクス回路, フォトニックチップ, フォトニック集積回路
従来の電子回路における電子の役割を光子に置き換えた回路。配線内での熱発生がなく、極めて高速かつ省電力での情報伝送が可能。シリコンフォトニクスが主流だが、非線形光学効果の乏しさが課題となっており、次世代素材としてvdW材料などの活用が期待されている。

シリコンと相性の悪い発光・変調材料を、個別に製造してから転写するマイクロ転写プリンティング技術が注目されている。CMOS工程の利点を活かしつつ、高性能なレーザーや変調器を同一チップ上に高精度で統合でき、次世代の高速通信基盤として期待される。

テラヘルツ波は透視や高速通信に有用だが、装置の巨大さと高コストが普及の壁だった。UCLAの研究チームは、光通信分野の標準的な量子井戸構造を転用し、主要機能を一枚のチップに統合する技術を開発し、システムの劇的な小型化と量産化への道を拓いた。

AIデータセンター需要の急増により、世界の光トランシーバ出荷量は2026年までに3倍超に拡大し、シリコンフォトニクスやCPOへの技術移行が加速している。地政学的リスクから「脱中国」の潮流が強まり、高度な製造エコシステムを持つ台湾への生産シフトが進んでいる。

アアルト大学と北京大学の国際研究チームは、極薄で脆いファンデルワールス材料にアルミニウムの保護層を施してから微細加工を施すことで、光回路の主役となるナノ構造を形成する新技術を開発した。このブレイクスルーにより、電子回路の限界を克服し、高速かつ省電力な次世代光コンピューティングの実現に道が開かれる。