Term

PCI Express 5.0

別名: PCIe 5.0, PCIe Gen5, PCI Express 5.0

Overview

最終更新: 2026年7月9日

PCI Express 5.0(PCIe 5.0、PCIe Gen5)は、PCI-SIGが策定する高速シリアルバス規格PCI Expressの第5世代仕様である。1レーンあたり32GT/sの転送速度を実現し、前世代のPCIe 4.0に対して帯域幅を2倍に拡大した。GPU、SSD、ネットワークカードなど高帯域を要求するデバイスとホスト間の接続に用いられ、近年はコンシューマー向けNVMe SSDへの搭載が本格化している。

概要

PCI Express 5.0は、CPUとGPU、SSD、ネットワークカードなどの拡張デバイスを接続するための高速シリアルバス規格である。1レーンあたりの伝送速度は32GT/sで、x16スロットでは片方向あたり大きな帯域幅を確保できる。Wikidataの定義によれば、PCI Express規格全体としては8番目のバージョンにあたり、PCIe 4.0の後継として策定された。信号品質の確保が難しいため、リピーターやリタイマーといった補助回路を伴う実装が一般的である。

沿革

PCI Express 5.0はPCI-SIGによって策定され、当初はサーバーやエンタープライズ向けストレージ、GPUなど帯域を必要とする用途から採用が進んだ。コンシューマー向けマザーボードやSSDコントローラーへの実装は、PCIe 4.0に比べてやや遅れて広がった。近年ではNVMe SSDコントローラーの世代交代とともに、PCIe 5.0対応製品がメインストリーム市場にも浸透しつつある。

主要な動向

2026年に入り、PCIe 5.0対応SSDの普及とAI需要によるNANDフラッシュ価格上昇が同時に進行している。2026年6月にはSilicon Motionが、AI需要に伴うNAND不足の中でも高性能コントローラーの需要拡大を背景に増収を続けていると報じられ、PCIe 5.0対応を含む高単価製品への移行が成長の柱となっている。同月にはキオクシアがクライアント向けSSD新シリーズ「KIOXIA BG8」「KIOXIA EG7」を発表し、BG8がPCIe 5.0対応でメインストリームPC向けの高速ストレージを担う一方、EG7はQLC NANDでコスト重視の製品として位置づけられた。両シリーズともDRAMレス設計とHMB技術を採用し、TCOの最適化を図っている。

一方で、2026年6月には自作PCユーザーの間でPCIe 5.0対応SSDが高価であることから敬遠され、コストパフォーマンスに優れるPCIe 3.0や4.0対応SSDが選ばれる傾向も報じられている。AI特需による半導体価格全体の上昇が、PCIe 5.0の普及速度に影響を与えている状況がうかがえる。

技術面では、2026年6月にTeamGroupがPhisonの第2世代PCIe 5.0コントローラー「E28」を世界初搭載したNVMe SSD「T-Force Z54E」を発表し、シーケンシャルリード最大14,900MB/sという性能を示した。これはPCIe 5.0世代のコントローラー技術が第2世代に進み、性能と効率の両面で成熟しつつあることを示す事例である。また2026年4月には、キオクシアがIOCoreおよび京セラとの共同開発により、PCIe 5.0インターフェースに対応した光SSDのプロトタイプ動作確認に成功したと発表した。最大40メートルの長距離データ伝送と省電力性を両立する技術で、データセンター向けの新たな接続方式として注目されている。

これらの動向は、PCIe 5.0がコンシューマー向け製品への浸透とデータセンター・AIインフラ向けの高度化という二つの方向で進化を続けていることを示している。

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よくある質問

PCI Express 5.0とは何ですか?
PCI Express 5.0は、PCI-SIGが策定する高速シリアルバス規格PCI Expressの第5世代仕様である。1レーンあたり32GT/sの転送速度を持ち、前世代のPCIe 4.0に対して帯域幅を2倍に拡大した。
PCIe 5.0とPCIe 4.0の違いは何ですか?
PCIe 5.0は1レーンあたりの転送速度が32GT/sで、PCIe 4.0の16GT/sに対して2倍の帯域幅を持つ。同じレーン数でより高いデータ転送性能を実現できる。
PCIe 5.0対応SSDにはどのような課題がありますか?
PCIe 5.0対応SSDは高価であることが多く、2026年6月の報道では自作PCユーザーの間でコストパフォーマンスに優れるPCIe 3.0や4.0対応SSDが選ばれる傾向が指摘されている。
PCIe 5.0はデータセンターやAIインフラでどのように使われていますか?
高帯域が必要なGPUやSSDの接続に用いられ、2026年4月にはキオクシアがPCIe 5.0対応の光SSDプロトタイプを発表するなど、データセンター向けの応用も進んでいる。
2026年のPCIe 5.0対応製品にはどのような動きがありますか?
2026年6月にはキオクシアの新SSDシリーズKIOXIA BG8やTeamGroupのT-Force Z54Eなど、PCIe 5.0対応のコンシューマー向け製品が相次いで発表されている。