Term

DRAM

別名: DRAM, Dynamic Random Access Memory, Dynamic Random-Access Memory, スタック型DRAM, DRAMレス設計

Overview

最終更新: 2026年7月17日

DRAMとは、Dynamic Random Access Memory(ダイナミックランダムアクセスメモリ)の略称で、コンピュータの主記憶装置として使用される揮発性メモリの代表的な種類である。電源を切るとデータが失われる揮発性という特性を持つ一方、高速なアクセス速度と高い集積度を両立できるため、PCやスマートフォンからデータセンターまで幅広い用途で採用されている。Samsung、SK hynix、Micronの3社が世界シェアの約90%を占める寡占構造が形成されており、価格や供給状況がテクノロジー産業全体に大きな影響を与える素材として位置づけられる。

技術的位置づけ

DRAMはコンデンサとトランジスタのペアで1ビットのデータを記録する構造を持ち、定期的なリフレッシュ動作が必要な点がStatic RAM(SRAM)との主な違いである。近年はAIワークロードへの対応として、複数のDRAMチップを垂直に積層してシリコンインターポーザ上に実装したHigh Bandwidth Memory(HBM)が注目を集めており、広帯域幅と低消費電力を実現する高付加価値製品として位置づけられている。また、モバイル向けにはLPDDR規格、サーバー向けにはDDR規格の最新世代が継続的に開発・更新されている。製造プロセスの世代は「α(アルファ)」「β(ベータ)」「γ(ガンマ)」などのギリシャ文字で示される慣行があり、微細化の進展を表す指標として業界内で広く参照される。

市場構造と競争環境

世界のDRAM市場はSamsung、SK hynix、Micronの3社による寡占状態が長らく続いてきた。この3社は世界シェアの約90%を握ると推計されており、2026年6月には米国連邦裁判所においてDRAM価格高騰への共謀を巡る集団訴訟が提起されたことが報じられた。これは3社が被告となる連邦集団訴訟としては3度目にあたり、過去の刑事有罪前歴や複数メーカーの同日値上げが訴訟の根拠として挙げられている。一方、中国ではCXMT(長鑫存儲技術)がDRAM生産を拡大しており、Micronの決算説明会でも国内市場でのシェア拡大が認められるなど、国際的な競争構図に変化の兆しが生じている。

主要な動向

2026年後半にかけて、DRAMをめぐる市場環境はAI需要の急増を主因として大きく動いている。2026年6月には、AI向けメモリ需要の急増により主要メーカーがデータセンター向け供給を優先した結果、スマートフォン向け部材の価格上昇と供給制約が深刻化していることが報じられた。この傾向は2027年にかけて継続する見通しとされ、低価格スマートフォンにおける容量維持や安価な設計が困難になるとの分析が示されている。

2026年6月には、DRAMおよびNAND価格の高騰が2027年以降も続く見通しであることが各社の供給枠の複数年契約やHBM生産の難化を根拠に報じられた。同月、韓国のSamsungとSK hynixが韓国南西部に計900兆ウォン規模の「第二の半導体ベルト」構想を発表し、HBMを中心とするAIメモリ需要への対応と中国CXMTの台頭という二重の圧力に対する国家的な投資として注目を集めた。

2026年6月には中国テクノロジー大手TencentがCXMTと大型の長期供給契約を結んだ可能性が報じられ、中国国内のAI・クラウド向けDRAM需要がAppleをはじめとするグローバル企業の調達戦略に影響を及ぼし始めている状況が明らかになった。

2026年7月には、MicronがHBMを含む次世代AI向けメモリの量産能力確保を目的として、広島工場で新クリーンルームの建設に着工したことが発表された。最大1.5兆円規模の投資を通じて1γ(ガンマ世代)DRAMの量産体制を整備し、2028年後半の装置搬入を目指すとされている。これらの動きは、AI時代における半導体メモリ産業の地政学的重要性が一段と高まっていることを示している。

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よくある質問

DRAMとは何ですか?
DRAMとはDynamic Random Access Memoryの略で、コンピュータの主記憶装置として広く使われる揮発性メモリの一種だ。高速なアクセス速度と高い集積度を持つ一方、電源を切るとデータが失われる特性がある。
DRAMの主なメーカーはどこですか?
Samsung、SK hynix、Micronの3社が世界シェアの約90%を占める寡占構造が形成されている。近年は中国のCXMT(長鑫存儲技術)がシェアを拡大しており、競争構図に変化の兆しが出ている。
HBMとDRAMはどのような関係ですか?
HBM(High Bandwidth Memory)は複数のDRAMチップを垂直に積層し、シリコンインターポーザ上に実装した高付加価値製品だ。広帯域幅と低消費電力を実現し、AI向けアクセラレータなどデータセンター用途で需要が急増している。
AI需要はDRAM市場にどう影響していますか?
AI向けデータセンターへの供給が優先されることで、スマートフォン向け部材の価格上昇と供給制約が生じている。DRAMおよびNANDの価格高騰は2027年以降も続く見通しとされており、消費者向け製品のコスト上昇要因となっている。
DRAMの次世代製造プロセスはどの段階にありますか?
製造プロセスはα、β、γ(ガンマ)といったギリシャ文字で世代を示す慣行がある。Micronは広島工場で1γ世代DRAMの量産に向けた新クリーンルームを2026年7月に着工し、2028年後半の装置搬入を目指している。

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