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GoogleがAI搭載次世代スマートフォン「Pixel 9」シリーズを発表

The Conversation

2024年8月14日

Googleが待望の新型スマートフォン「Pixel 9」シリーズを正式に発表した。今年のMade by Googleイベント2024の主役として登場したPixel 9シリーズは、従来の2モデル構成から拡大し、Pixel 9、Pixel 9 Pro、そして新たにPixel 9 Pro XLの3モデルがラインナップに加わった。これらの新モデルは、最新のTensor G4チップセットを搭載し、AIを活用した新機能や改良されたカメラシステムを特徴としている。

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Pixel 9シリーズの革新的な特徴と進化したAI機能

Pixel 9とPixel 9 Proは、どちらも6.3インチのディスプレイを採用している点で共通しているが、その性能には違いがある。標準モデルのPixel 9は2,700ニットの輝度を持つActuaディスプレイを搭載しているのに対し、Proモデルは3,000ニトまで明るさを上げられる、より高性能なディスプレイを備えている。この明るさの違いは、屋外での視認性や高ダイナミックレンジ(HDR)コンテンツの表示品質に大きく影響する。

Google Pixel 9Google Pixel 9 ProGoogle Pixel 9 Pro XL
サイズ152.8 x 72.0 x 8.5mm152.8 x 72.0 x 8.5mm162.8 x 76.6 x 8.5mm
重量198g199g221g
ディスプレイ・6.3インチ Actua OLED
・アスペクト比 20:9
・解像度:1080 x 2424
・422 PPI
・リフレッシュレート:60-120Hz
・明るさ: 1800ニト (HDR) 2700ニト (ピーク)
・HDR サポート
・6.3インチ Super
Actua LTPO OLED
・アスペクト比 20:9
・解像度:1280 x 2856
・495PPI
・リフレッシュレート:1-120Hz
・明るさ: 2000ニト (HDR) 3000ニト (ピーク)
・HDR サポート
・6.3インチ Super
Actua LTPO OLED
・アスペクト比 20:9
・解像度:1344 x 2992
・486PPI
・リフレッシュレート:1-120Hz
・明るさ: 2000ニト (HDR) 3000ニト (ピーク)
・HDR サポート
ディスプレイコーティングや素材・Corning Gorilla Glass Victus 2(前面と背面)背面は研磨仕上げ
・サテン仕上げのアルミフレーム
・IP68 定格
・Corning Gorilla Glass Victus 2(前面と背面)背面はマット仕上げ
・研磨仕上げのアルミフレーム
・IP68 定格
・Corning Gorilla Glass Victus 2(前面と背面)背面はマット仕上げ
・研磨仕上げのアルミフレーム
・IP68 定格
RAM12GB16GB16GB
ストレージ128GB、256GB128GB、256GB、512GB、1TB128GB、256GB、512GB、1TB
カメラ50MP、48MPリアカメラ、10.5MPフロントカメラ・50MP、48MP、48MPリアカメラ
・42MPフロントカメラ
・50MP、48MP、48MPリアカメラ
・42MPフロントカメラ
センサー・近接センサー
・環境光センサー
・加速度計
・ジャイロメーター
・磁力計
・気圧計
・近接センサー
・環境光センサー
・加速度計
・ジャイロメーター
・磁力計
・気圧計
・温度センサー
・近接センサー
・環境光センサー
・加速度計
・ジャイロメーター
・磁力計
・気圧計
バッテリー4,700mAh4,700mAh5,060mAh
OSとアップデート7年間のOSとセキュリティアップデートを備えたAndroid 147年間のOSとセキュリティアップデートを備えたAndroid 147年間のOSとセキュリティアップデートを備えたAndroid 14

カメラシステムも大幅に強化された。Pixel 9は50MPのメインカメラと48MPの超広角カメラを備える2眼構成となっている。一方、Pixel 9 Proはこれらに加えて48MPの望遠レンズを追加し、より多用途に対応するトリプルカメラ構成を実現している。特筆すべきは、Pixel 9 ProとPixel 9 Pro XLのフロントカメラが42MPへとアップグレードされた点だ。これにより、自撮り写真の品質が大幅に向上することが期待出来そうだ。

Pixel 9 Proは加えて望遠レンズでの動画撮影時に超解像ズームによる最大20倍の望遠撮影が可能になった。更に動画ブースト機能により最大8K解像度の動画撮影にも対応している。

また、昨年Pixel 8シリーズの発売時に予告された「ズーム画質向上(Zoom Enhance)」機能がついにPixel 8 Proにロールアウトされ、Pixel 9 Pro、9 Pro XL、9 Pro Foldにも搭載されることが明らかになった。ズーム画質向上は、撮影後の画像に対して、機械学習によって画像の解像度を上げ、更なる拡大を可能にする機能だ。

ズーム画質向上は、ピクセル間のギャップをインテリジェントに埋め、細かいディテールを予測し、高品質な撮影後のズーム結果を実現します。 この機能は、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XL、Pixel 9 Pro Foldで利用可能で、本日からPixel 8 Proにも展開されます。

新たに登場したPixel 9 Pro XLは、6.8インチの大型ディスプレイを特徴としている。この広い画面は、マルチタスクやメディア閲覧時に、より没入感のある体験を提供する。カメラ性能はPixel 9 Proと同等だが、ディスプレイの大型化に対応する形でより大容量の5,060mAhバッテリーを搭載している。さらに、30分で70%まで充電可能な高速充電に対応しており、大画面による電力消費の増加を補う工夫がなされている。

YouTube video

全モデルに搭載されるTensor G4チップセットは、Google DeepMindとの共同開発により生まれた最新のプロセッサーだ。このチップセットは、最新のAIモデルを効率的に実行できるよう最適化されているとのことで、マルチモーダルAIモデル「Gemini Nano」の実行が可能な初のプロセッサーであるとのことだ。これにより、テキスト、画像、音声を統合的に理解し処理する高度なAI機能が実現している。

セキュリティ面では、長年待ち望まれていた超音波式指紋センサーが採用された。これは、従来の光学式センサーと比較してより安全で信頼性が高い物で、超音波を使用して指紋の微細な構造をモデル化することで、暗い環境下でも効率的に動作し、セキュリティの向上とユーザー体験の改善を同時に実現している。

Pixel 9は同日発売されたGoogleのAIモデル「Gemini」の新機能「Gemini Live」にももちろん対応している。その他にもAIを用いた様々な機能が追加されており、例えば、外部環境に応じて画面感度を自動調整する「Adaptive Touch」機能は、手袋をしている時や雨の日など、様々な状況下でのスマートフォン操作を最適化する。また、生活の一場面をスナップショットとして保存・整理できる新しいスクリーンショット機能も追加された。これらに加えて、通話内容の要約機能や、インタビューの録音、レシートの収集など、ビジネスユースにも適した機能が充実している。

さらに、Pixel 9シリーズ専用の新しい天気アプリ「Pixel Weather」も登場した。このアプリは、アニメーションを抑えたミニマルなデザインを採用し、ユーザーの好みに応じて項目を自由にカスタマイズできる。AIによって生成される天気に関するコメントも、ユーザーエクスペリエンスを向上させる新機能の一つだ。

これらの新型Pixelは、Android 14を搭載して出荷される。注目すべきは、7年間のOSおよびセキュリティアップデートが保証されている点だ。これは、デバイスの長期的な使用を促進し、電子廃棄物の削減にも貢献する取り組みと言えるだろう。

Pixel 9シリーズは本日から予約受付を開始し、Pixel 9とPixel 9 Proは8月22日から、Pixel 9 Pro XLは9月4日から出荷が開始される。価格は、Pixel 9が128,900円から、Pixel 9 Proが159,900円から、Pixel 9 Pro XLが177,900円からとなっている。カラーバリエーションも豊富で、モデルによって異なるが、Obsidian、Porcelain、Hazel、Pink、Mojito、Cosmoなどの選択肢が用意されている。Pixel 9 Proシリーズは、GoogleのAIモデル「Gemini」の有料サブスクリプションプラン「Gemini Advanced」が6か月間無料で使える特典が付与される。また、下取りや次回購入で使う事が出来るストアクレジットが最大50,100円付与される特典が用意されている。


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