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オープンソース化されたPebble OSが早くも新ハードウェア上で動作

Y Kobayashi

2025年2月8日

GoogleによるPebbleOSのソースコード公開を受け、Pebbleの創設者Eric Migicovsky氏が新ハードウェア開発に着手しており、わずか1週間強で新しいチップセット上でOSの動作に成功した。オープンソース化されたPebbleOSは、コミュニティ主導での開発と、新たなPebbleスマートウォッチの可能性を広げるものだ。

GoogleがPebble OSをオープンソース化

2016年にFitbitに買収され、その後Google傘下となったPebble。そのスマートウォッチを支えたPebble OSのソースコードが、先月Googleによってオープンソース化されたことが発表された。この動きは、Pebbleコミュニティにとって大きなニュースであり、歓迎されている。長年のPebbleファンにとって、再びPebbleのソフトウェアに触れ、開発に参加できる機会が到来したと言えるだろう。

Pebbleの創業者であるEric Migicovsky氏は、「GoogleのこのPebbleコミュニティへの多大な貢献に改めて感謝します」と述べている。また、現在ハードウェアとソフトウェアの開発に注力していることを明かし、Pebble復活への期待を高めています。

新ハードウェアでPebble OSが稼働

早くもPebble OSは新しいハードウェア上でコンパイルされ、動作する段階に入っているようだ。Migicovsky氏が公開した写真には、OSがnRF52840チップセット上で動作している様子が捉えられている。nRF52840は、Bluetooth 5.3、Bluetooth Low Energy、Bluetooth mesh、NFC、Thread、Zigbeeといった最新の通信規格に対応するSoC(System-on-a-chip)であり、Pebble 2が採用していたBluetooth 4.1から大きく進化している。

ハードウェア開発の進捗についてMigicovsky氏は、「来週深センに飛び、工場やサプライヤーと会う予定です」と述べており、具体的な製造段階に進むことが示唆されている。開発の進捗は、GitHubリポジトリ (github.com/coredevices/pebble) で公開されており、オープンな形で開発が進められている。

「ほぼ昔のまま」新Pebbleウォッチ

気になる新ウォッチの仕様について、Migicovsky氏は「新しいウォッチにX/Y/Zの新機能が搭載されると期待しないでください」と釘を刺す。「新しいウェアラブルは、ほぼ皆さんが記憶しているPebbleそのものです」と述べ、デザインや基本コンセプトは大きく変わらず、シンプルな機能性を維持する方針を示している。ただし、ソフトウェアはオープンソースとなるため、ユーザー自身が自由に修正し、改善できる点が大きく異なる。

新ウォッチに求められる要素として、Migicovsky氏は以前からE-paperディスプレイ、長いバッテリー寿命、物理ボタン、そして「ハック可能」で使いやすいことを挙げていた。これらの要素は、初代Pebbleから受け継がれる重要な特徴と言えるだろう。

次世代Pebbleの開発に参加するには?

新Pebbleの開発には、Pebbleコミュニティの力が不可欠だ。Migicovsky氏も「私たち」という言葉を使い、自身と少人数のチームだけでなく、コミュニティ全体で開発を進めていく姿勢を強調している。

開発チームには、RebbleボードメンバーのJoshua氏、ファームウェア担当のGerard氏、Cobbleアプリ開発者のcrc32氏などが参加。Pebble Androidアプリ開発に携わったSteve Penna氏も加わる予定だ。また、Pebbleのデザインを支えたHeiko Behrens氏、Andrew Witte氏、Mark Solomon氏らが技術顧問としてサポートしている。

開発への参加を希望する開発者に向けて、Migicovsky氏はGitHub (github.com/pebble-dev, github.com/coredevices) 上で公開されているソースコードへの貢献を呼びかけている。具体的には、ファームウェア、モバイルアプリ、Pebbleアプリの開発など、様々な分野での協力が期待されている。

Rebbleコミュニティは、Discord ( #firmware-dev, #mobile-app, #app-dev ) を中心に活発な議論を行っており、情報交換や協力体制の構築が進んでいる。また、Rebble主催のハッカソンも計画されており、開発に興味がある方は参加を検討してみてはいかがだろうか。


Sources

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