Counterpoint Researchの集計で、Samsungが2026年上期の世界スマートフォン出荷シェア首位に立った。シェアは21.8%で、20.9%のAppleを0.9ポイント上回る。Samsungが上期首位を得たのは4年ぶりだ。だが、2026年上期の高価格帯シェアと第2四半期の売上高シェアをそれぞれ見ると、景色は逆になる。Samsungは台数と供給で勝ち、Appleは端末が生む価値を握る。二つの勝利が同時に成立する市場になった。

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0.9ポイントの首位が意味するもの

Counterpointの有料調査「Market Monitor」を報じたEDailyと聯合ニュースによると、2026年上期の出荷シェアはSamsungが21.8%、Appleが20.9%だった。続くXiaomiは11.4%、OPPOは10.3%、vivoは7.6%で、首位争いはSamsungとAppleの二社に絞られている。元の詳細表は購読制のため、小数点以下を含む順位はCounterpointの集計として扱う必要がある。

0.9ポイントは順位を決めるには十分だが、競争力の全面的な逆転を語るには薄い。しかも上期という集計期間の内側では、首位が一度入れ替わっている。Counterpointの公開資料では、Appleが第1四半期に21%を獲得し、同社として初めて第1四半期の出荷首位に立った。ところが第2四半期の後日集計では、Samsungが23%、Appleが21%となった。Samsungの上期首位は、Appleが先行した第1四半期を第2四半期に取り返して成立したのである。

この時間差には製品投入の季節性が重なる。上期はSamsungの旗艦機が販売を伸ばす時期を含む一方、Appleの主力製品更新は下期に寄る。したがって、上期の順位をそのまま年間の勢力図へ延長することはできない。今回報じられたSamsungの19.2%とAppleの19.7%という比較値も、2025年上期ではなく2025年通年のシェアである。期間が違う数字から上期同士の前年差を作れば、首位交代の幅を実態より大きく見せてしまう。

出荷シェアにも範囲がある。これはメーカーから流通へ動いた端末の比率であり、消費者への実売や利用台数と同じではない。Samsungが0.9ポイント先行した事実は揺らがないが、そこで測っているのは世界市場へ送り出した台数だ。端末1台が生む売上高や利益は、別に確かめなければならない。

台数首位と価値首位は別物

Counterpointが7月に公表した第2四半期の速報値では、世界スマートフォン市場の売上高は1090億ドルで、前年同期比7%増だった。出荷市場が縮む一方、卸売価格ベースの平均販売価格(ASP)は17%上昇して400ドルに達した。売れた台数が減っても、市場が受け取る金額は増えたことになる。

CounterpointのQ2速報値では、Appleの売上高シェア49%はSamsungの16%を33ポイント上回り、比率では約3.1倍だった。49%から16%を引くと33ポイント、49を16で割ると3.0625となる。同じ調査会社が同じ四半期の世界市場を同じ指標で測った数字なので、比較条件はそろっている。ただし、これは売上高の比率であって、利益の比率ではない。

両社の違いは、平均販売価格の動きにも出た。Appleは第2四半期に出荷を13%、売上高を22%伸ばし、平均販売価格も8%上昇した。Samsungは出荷と売上高がともに9%増えたが、平均販売価格はほぼ横ばいだった。Samsungは台数を増やして売上高を押し上げたのに対し、Appleは台数の伸びを上回る速さで売上高を増やした。

高価格帯(premium segment、卸売価格600ドル以上)に限ると、差はさらに分かりやすい。Counterpointによれば、2026年上期に高価格帯が世界販売台数に占める割合は29%へ上がった。2025年上期は25%、2022年上期は20%だったため、市場全体が縮んでも価格の高い端末へ販売が寄っている。同区分でAppleは65%、Samsungは19%を占めた。Samsungが世界全体の出荷で首位に立っても、金額が集まりやすい区分ではAppleが大きく先行している。

第1四半期も同じ方向だった。市場売上高は1170億ドルと前年同期比8%増え、平均販売価格は12%上昇して399ドルになった。Samsungは出荷が横ばいで、平均販売価格と売上高はいずれも4%増。Appleの売上高は22%増だった。上期を通じて見えるのは、Samsungによる台数首位の回復と、Appleによる価値側の優位が両立した状態である。

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Samsungの強さは供給、弱さは採算に出た

供給制約が強まる局面では、Samsungの事業構造が台数獲得に効く。低価格帯から旗艦機まで製品を持ち、多くの地域と販売経路へ供給できるうえ、社内に部品事業を抱える。Counterpointは地域の広さ、製品構成、供給網の深さ、通信事業者や小売との関係を、Samsungが2026年に年間首位を取り戻すと予測する理由に挙げた。

別の調査会社であるOmdiaも、第2四半期の方向は同じとみる。同社の確定値では世界出荷が2億7200万台と前年同期比6%減るなか、Samsungは6050万台を出荷し、22%のシェアを得た。Appleは5510万台、20%だった。ただし、伸び率はSamsungが5%、Appleが23%で、Counterpointの9%13%とは異なる。調査対象、推計方法、公表時点が違う数字を一つの系列として混ぜるべきではない。それでも、市場が縮小する中で両社が台数を伸ばし、中国系上位三社が後退したという大きな方向は一致する。

台数を確保できても、採算が自動的に改善するわけではない。Samsung Electronicsの第2四半期決算では、スマートフォンを含むMX and Networks部門の売上高は33.2兆ウォンだったが、営業損益は0.7兆ウォンの赤字だった。同社はGalaxy S26とGalaxy Aシリーズでモバイル売上高が伸びた一方、部品コストの上昇が収益を圧迫したと説明している。なお、この部門にはネットワーク事業も含まれるため、赤字をスマートフォン単体の損失とみなすことはできない。

ここにSamsungの首位の性格が表れる。幅広い価格帯と調達力は、端末が不足しやすい市場で棚を埋め、出荷シェアを守る力になる。しかし、低価格帯や中価格帯まで数量を広げれば、平均販売価格でAppleとの差が残る。さらに部品価格が上がると、出荷増が利益に結び付かない。Samsungが得たのは、まず供給能力の勝利である。

下期に試される4年ぶり首位

Counterpointは2026年の世界スマートフォン出荷を前年比14.3%減と予測する。その厳しい市場でSamsungは0.8%増、Appleは2.1%減となり、Samsungが年間首位を取り戻す見通しだ。だが、予測は上期までの優位が年末まで続くことを保証しない。2027年の市場も1.4%減と見込まれており、一時的な反動ではなく、買い替え期間の長期化と部品コストの上昇に耐える競争になる。

下期には二つの揺り戻しがあり得る。一つは、上期に先行して確保された部品や流通在庫の消化だ。Counterpointは、先行在庫が下期に解消へ向かうことをリスクとして挙げる。もう一つは、Appleの主力製品更新である。第1四半期と第2四半期だけでも首位が動いた以上、新製品投入後の出荷を含まない上期順位には季節的な偏りが残る。

Samsungにとって年末の判定は、出荷シェアだけでは足りない。0.9ポイントのリードを守れるかに加え、ほぼ横ばいだった平均販売価格を上げ、モバイルを含む部門の採算を改善できるか。Appleについては、売上高シェア49%と高価格帯シェア65%を保ちながら、出荷の季節的な反発で年間順位をどこまで戻すかが確認点になる。

4年ぶりの上期首位は、Samsungが縮小市場でも端末を供給し続ける力を証明した。ただし競争力の全面的な逆転と呼べるのは、年末の台数だけでなく、価格と採算まで同じ方向へ動いたときである。