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2026年のiPhoneは発売時期が大きく変わる?Appleが販売戦略の変革を計画中

Y Kobayashi

2025年5月4日

Appleが長年続けてきた、秋に新型iPhoneを一斉に発表・発売するという慣例が、来年は大きく変わるかもしれない。信頼性の高い情報で知られるThe Informationが報じたところによると、Appleは2026年に発表されるであろう「iPhone 18」シリーズから、その発売スケジュールを大幅に見直す計画を立てているというのだ。

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これまでと大きく異なる「二段階」発売へ、iPhone 18シリーズの新たな船出

The Informationが伝える計画によれば、AppleのiPhoneリリースサイクルは2026年から大きく様変わりする可能性がある。

まず、2026年秋には、ハイエンドモデルである「iPhone 18 Pro」と「iPhone 18 Pro Max」に加え、より薄型とされる「iPhone 18 Air」、そしてApple初となる「折りたたみ式iPhone」が発表・発売される見込みだ。 これまで通りの秋の発表会で、最先端技術を搭載した高価格帯モデルが主役を飾ることになりそうだ。

一方で、より多くのユーザー層をターゲットとする標準モデルの「iPhone 18」、そして現行の廉価モデル「iPhone SE」シリーズとは異なるラインとされる「iPhone 16e」の後継モデルの発売は、翌年の2027年春まで待つことになると報じられている。

これまで、Proモデルと標準モデルは基本的に同時に発表・発売されてきただけに、この分割戦略が実現すれば、AppleのiPhone戦略における歴史的な転換点となることは間違いないだろう。

なぜAppleは慣例を破るのか? 分割発売の狙い

Appleが長年続けてきた秋の一斉発売という成功パターンを、なぜ今、変更しようとしているのだろうか? The Informationの報道からは、いくつかの理由が浮かび上がってくる。

第一の理由は、製品ラインナップの複雑化への対応である。折りたたみ式iPhoneが加わることで、iPhoneの主要ラインナップは従来の5モデル(標準、Plus、Pro、Pro Max、SE系)から、Airモデルも含めると6モデルへと拡大する可能性がある。 これらすべてを秋の短い期間に集中して生産し、市場に投入するのは、サプライチェーンやマーケティングの観点から見ても、極めて大きな負担となる。

そこで、発売時期を分割することで、生産・サプライチェーン管理の効率化を図る狙いがあると見られる。 一度に必要となる製造ラインの人員や部品調達のプレッシャーを軽減し、よりスムーズな立ち上げを目指すというわけだ。 特に、標準モデルや廉価モデルの製造トライアルをインドで行う動きとも連動しており、中国への依存度を低減しつつ、グローバルな生産体制を最適化しようと言うのがAppleの意図するところなのではないだろうか。

この戦略変更は、Appleが製品ポートフォリオの拡大とグローバルな生産体制の再構築という、より大きな課題に取り組む中での必然的な帰結なのかもしれない。

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ベールを脱ぐ? 待望の「折りたたみ式iPhone」とProモデルの進化

今回の報道で特に注目されるのが、2026年秋の登場が示唆された「折りたたみ式iPhone」の詳細と、iPhone 18 Proモデルの進化だ。

The Informationによると、Appleが開発中の折りたたみ式iPhoneは、Galaxy Z Foldのような「ブック型」デザインを採用する可能性が高いとのことだ。 閉じた状態では約5.7インチの外側ディスプレイを備え、開くと約8インチに近い大型ディスプレイが現れるとされている。 これは、一般的なスマートフォンと小型タブレットの中間に位置するような、非常に魅力的なサイズ感と言えるだろう。著名なサプライチェーンアナリストであるMing-Chi Kuo氏も、以前からブック型を予測しており、展開時の厚みが4.5mmから4.8mm程度と非常に薄型になる可能性や、Touch IDではなくFace IDが採用される可能性を示唆している。

さらに、iPhone 18 ProおよびPro Maxモデルでは、長年噂されてきたディスプレイ埋め込み式Face ID技術がついに搭載されるかもしれない。 顔認証に必要なセンサー類をディスプレイ下に埋め込むことで、現在のDynamic Islandやノッチをさらに縮小、あるいは完全に排除する試みだ。 The Informationは、ディスプレイ上部にはフロントカメラ用の「小さなピンホール(穴)」のみが残る形になると報じており、より没入感の高いフルスクリーン体験への期待が高まる。

iPhone 17 Airの課題も? 見えてきた次世代モデルの輪郭

今回の報道では、2026年のiPhone 18シリーズだけでなく、その前年、2025年に登場すると見られるiPhone 17シリーズに関する興味深い情報も含まれていた。

特に注目されるのが、「iPhone 17 Air」とされるモデルに関する記述である。The Informationによれば、Apple内部のテストにおいて、このAirモデル単体でのバッテリー持続時間が、従来のiPhoneと比較して短くなる可能性が示されているとのことだ。 その対策として、AppleはiPhone 17 Air専用の新しいバッテリーケースを開発しているとも報じられている。 薄型化を追求する代償として、バッテリー性能に何らかのトレードオフが生じるのかもしれない。この点が、2025年のiPhone選びにおける一つのポイントになる可能性も考えられる。

Appleの戦略転換が意味するもの

今回のiPhone発売スケジュールの分割案は、単なる生産効率化にとどまらず、Appleの製品戦略における大きな舵切りを示唆しているように見える。

高価格帯のProモデルと、新たなカテゴリーを切り開く可能性のある折りたたみiPhoneを秋の需要期に集中投入することで、収益性の高いセグメントへの注力をより鮮明にする狙いがあるのではないだろうか。一方で、より広範なユーザー層を対象とする標準モデルを春に投入することで、年間を通じた販売の平準化を図り、市場での話題性を維持しようという意図も感じられる。

また、製品ライフサイクルの観点からも興味深い動きだ。標準モデルの発売を春にずらすことで、秋に発表されるProモデルとの技術的な差別化や、翌年のモデルチェンジに向けた開発・生産期間の調整が容易になる可能性もあるだろう。

もちろん、この計画は現時点ではあくまで「報道」であり、Appleが最終的にどのような判断を下すかは不透明である。しかし、折りたたみ式デバイス市場への参入や、製品ラインナップの複雑化、グローバルな生産体制の変化といった要因を考慮すれば、従来の発売戦略を見直す必要性に迫られていることは確かだろう。

この分割戦略が実現すれば、競合他社の製品投入タイミングや、ユーザーの購買行動にも少なからぬ影響を与えるはずだ。テクノロジー業界の巨人であるAppleの次の一手は、常に市場全体の動向を左右する可能性を秘めている。まだ今年のiPhoneも登場していない中で気の早い話ではあるが、2026年に起こりうる大変動には業界の注目が集まりそうだ。


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