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LPDDR5X

別名: LPDDR5X, LPDDR5Xメモリ

Overview

最終更新: 2026年7月9日

LPDDR5Xは、JEDEC標準化団体が策定したモバイル向け低電力DRAMの規格であり、LPDDR5の拡張版として位置づけられる。先代規格と比較してデータ転送帯域幅をさらに拡大しつつ、消費電力の抑制を実現している点が特徴だ。スマートフォンやタブレットをはじめ、薄型ノートPC、さらには近年では推論向けGPUなど、低消費電力かつ大容量メモリを必要とする幅広いデバイスへの採用が進んでいる。

技術的位置づけ

LPDDR5Xは、HBM(High Bandwidth Memory)やGDDR系規格とは異なり、消費電力と実装コストの低さを優先した設計思想を持つ。HBM系はAI学習向けGPUやハイエンドアクセラレータにおける超高帯域を目的とするのに対し、LPDDR5Xはエッジ推論やモバイル用途において現実的な電力予算の中で十分な帯域幅を確保できる規格として位置づけられる。大容量化にも対応しており、複数のパッケージを組み合わせることで数百GBオーダーの構成も可能となっている。

主要な動向

2026年6月には、IntelがAI推論向け次世代GPU「Crescent Island」において最大480GBのLPDDR5Xを採用する設計方針を示した。350Wの空冷PCIe構成と組み合わせることで、HBM搭載GPUとは対照的に、大容量・低消費電力・導入しやすさを訴求点とした推論市場向けの製品として開発が進んでいる。HBMの高帯域幅競争とは一線を画し、推論ワークロードに適した現実的な設計としてLPDDR5Xを選択したとされる。

同年5月には、Intelが携帯型ゲーミングPC向けに開発した専用SoC「Arc G3」シリーズが発表された。18Aプロセスを採用した本製品においてもLPDDR5Xが活用されており、モバイルおよびポータブルゲーミング領域でのLPDDR5Xの採用が広がっている様子がうかがえる。

またNVIDIAが開発した完全自社設計CPU「Vera」の関連報道でも、LPDDR5Xは低電力メモリ構成の選択肢として言及されている。2026年6月に報じられた内容によれば、Vera CPUはメモリ電力30W未満で1.2TB/sの帯域を実現する設計が示されており、メモリ規格の選定がAIシステム全体の電力効率を左右する重要な要素となっている状況が明らかになっている。

LPDDR5Xを取り巻くサプライチェーンの面では、AI向け高付加価値メモリ(HBMなど)の生産に大手が注力するなか、汎用DRAMの供給逼迫が続いており、LPDDR5Xを含む標準的なメモリの調達環境にも影響が波及している。中国のCXMTが新たな供給源として台頭しているほか、AppleによるDRAM分散調達の動きも報じられており、メモリ市場全体の供給構造が変化しつつある中でLPDDR5Xの需給動向にも注目が集まっている。

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よくある質問

LPDDR5Xとは何ですか?
LPDDR5Xは、モバイルデバイス向け低電力DRAMの規格であるLPDDR5を拡張した後継規格だ。LPDDR5と比較してデータ転送帯域幅をさらに向上させつつ、消費電力の低減も実現している。
LPDDR5XはどのようなデバイスやシステムでXenoSpectrumで言及されていますか?
スマートフォンやタブレットといったモバイルデバイスのほか、携帯型ゲーミングPC向けSoC「Intel Arc G3」や、IntelのAI推論GPU「Crescent Island」(最大480GB構成)など、幅広いカテゴリの製品での採用が報じられている。
LPDDR5XとHBMの違いは何ですか?
HBMはAI学習向けGPUやハイエンドアクセラレータに向けた超高帯域を特徴とする規格であるのに対し、LPDDR5Xは低消費電力と低実装コストを優先した設計だ。推論用途やモバイル用途など、電力予算が限られるシステムで現実的な選択肢として位置づけられる。
Intel「Crescent Island」がLPDDR5Xを採用した理由は何ですか?
HBM搭載GPUとの帯域競争に直接対抗するのではなく、大容量・低消費電力・導入しやすさを訴求点とした推論市場向けの設計を志向したためだ。2026年6月時点で最大480GBのLPDDR5Xと350W空冷PCIe構成が示されている。
LPDDR5Xの供給環境に変化はありますか?
AI向け高付加価値メモリの生産に大手メーカーが注力する中、汎用DRAMの供給逼迫が続いており、LPDDR5Xを含む標準的なメモリの調達環境にも影響が出ている。中国のCXMTが第4の供給源として台頭しており、AppleによるDRAM分散調達の動きも報じられている。

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