Term

ファウンドリ

別名: Foundry

Overview

最終更新: 2026年7月9日

ファウンドリとは、半導体メーカーから回路設計データを受け取り、自社では製品を設計せずに製造工程のみを専門に担う事業形態を指す。設計と製造を垣根なく行う垂直統合型メーカー(IDM)とは異なり、ファウンドリは複数の顧客企業の設計を同一の生産基盤で受託製造する点が特徴である。TSMCが世界最大手として知られ、Samsung Electronics、Intelファウンドリ、GlobalFoundriesなどが主要プレイヤーとして位置づけられている。

概要

ファウンドリ事業の顧客はApple、AMD、Qualcommのように自社では工場を持たないファブレス企業が中心である。顧客は回路設計(IP)を持ち込み、ファウンドリは微細化プロセスや歩留まり管理といった製造技術を提供する分業構造が半導体業界の基本モデルとして定着している。先端プロセスノードへの投資は数十億ドル規模に達するため、限られた企業のみが最先端の受託製造を担える状況が続いている。

沿革

ファウンドリという分業モデルは、設計と製造を分離することで開発コストの高騰に対応する手段として半導体業界に広がった。TSMCはこの分野で先行し、微細化プロセスの世代交代を主導する立場を確立した。一方、Intelは長年IDMとして自社製造を維持してきたが、近年はファウンドリ事業への参入を進めており、業界構造の変化を示す動きとなっている。

技術的位置づけ

ファウンドリは先端ロジック半導体だけでなく、イメージセンサーや車載半導体など幅広い製品領域を支える基盤technologyとしても機能する。近年はAI向け先端チップの需要拡大により、供給網の地政学的リスク分散が顧客企業にとって重要な検討事項となっている。特定地域への生産集中を避け、複数拠点での製造体制を構築する動きが強まっている点は、ファウンドリ業界全体の技術的位置づけに影響を与えている。

主要な動向

2026年6月にはファウンドリを巡る複数の動きが報じられた。同月27日には、ソニーセミコンダクタソリューションズとTSMCが次世代イメージセンサーの開発・製造に向けた合弁会社設立の基本合意書を締結したことが明らかになった。ソニーが過半数を出資し熊本の新工場に生産ラインを構築する計画で、自動運転やロボティクスといった物理AI市場を見据えた協業とされている。

同じく2026年6月27日には、AppleがIntelファウンドリとの提携に向けた予備合意に達したとの報道もあった。台湾の地政学リスクを背景に、AI向け先端チップの製造をTSMCへ一極依存させる体制を見直し、米国内に複数の供給源を確保する動きとされる。関連する報道では、Intelとの提携が2028年発売予定のiPhone向けチップ製造に及ぶ可能性も指摘されている。

さらに2026年6月29日には、Intelが長年主導してきた半導体ガラス基板技術について、自社生産路線から一転してライセンス供与へと戦略を転換させる方針が報じられた。これらの動きは、ファウンドリ業界が先端プロセスの受託製造だけでなく、周辺技術のライセンス化や供給網の多重化を通じて事業モデルを多様化させつつある状況を示している。

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よくある質問

ファウンドリとは何ですか?
ファウンドリとは、半導体メーカーから設計データを受け取り、自社では設計を行わずに製造工程のみを専門に受託する事業形態のことである。TSMCやIntelファウンドリなどが代表例である。
ファウンドリとIDM(垂直統合型メーカー)の違いは何ですか?
IDMは設計から製造まで自社で一貫して行うが、ファウンドリは製造のみを専門に担い、複数のファブレス企業から設計を受託して生産する点が異なる。
ファウンドリの主な顧客企業にはどのような会社がありますか?
自社で工場を持たないファブレス企業が中心で、Apple、AMD、Qualcommなどが代表例として挙げられる。近年はSonyのようにイメージセンサー分野でも合弁を通じた協業が進んでいる。
2026年6月にファウンドリ業界で報じられた主な動きは何ですか?
ソニーとTSMCによる次世代イメージセンサー合弁会社設立の基本合意、AppleとIntelファウンドリの提携に向けた予備合意、Intelのガラス基板ライセンス供与への戦略転換などが報じられた。
なぜ企業は製造拠点を複数のファウンドリに分散させようとしているのですか?
台湾など特定地域への生産集中による地政学リスクを軽減し、供給網を安定化させるためである。Appleが米国内にも製造拠点を確保する動きはその一例とされる。