Term

HBM

別名: High Bandwidth Memory, 高帯域幅メモリ, HBM, 広帯域メモリ, HBM3, 高帯域幅メモリー, 広帯域幅メモリ, 高帯域メモリ

Overview

最終更新: 2026年7月9日

HBM(High Bandwidth Memory)とは、複数のDRAMダイをシリコン貫通電極(TSV)を用いて縦方向に積層し、従来のDRAMと比較して大幅に広い帯域幅を実現する高密度メモリ技術だ。AIアクセラレータやGPUのパッケージ内に近接実装される形態が一般的であり、大規模な行列演算に代表されるAI処理の性能向上に不可欠な要素として認知されている。規格はHBM2、HBM2E、HBM3と世代を重ね、帯域幅・容量ともに向上が続いている。

技術的位置づけ

HBMは従来のDDR系DRAMやGDDR系メモリとは異なり、チップ間の物理的な距離を極限まで縮めるチップレット構成またはパッケージオンパッケージ構成のもとで利用される。TSVと呼ばれる微細な垂直貫通電極が積層されたダイ間の高速信号伝送を担い、広いバス幅による高帯域幅と低消費電力を両立する。NVIDIAのH100やA100といったAI向けGPU、あるいはGoogleのTPUなどに採用されたことで市場における存在感が急速に高まった。世界の供給の約8割を韓国のSamsung ElectronicsとSK hynixが担っており、残りをMicronが補う寡占構造にある。

市場構造と競合動向

HBM市場はSamsung、SK hynix、Micronの3社による事実上の寡占状態にある。この3社は世界のDRAM全体でも約90%のシェアを握っており、価格形成において強い影響力を持つ。AI需要の急拡大を背景に、HBMを含むメモリ製品の複数年にわたる供給枠契約が大口顧客との間で締結されつつあり、供給の逼迫と価格高止まりが2027年以降も続くとの見通しが示されている。一方、中国のCXMTはHBM市場には未参入ながら、国内向けDRAM供給を拡大しており、間接的に国際的な需給バランスに影響を及ぼし始めている。

主要な動向

2026年6月、Samsung ElectronicsとSK hynixが韓国南西部に総額900兆ウォン規模を投じる「第二の半導体ベルト」構想が発表された。これはHBMの世界供給の約8割を握りながら、中国CXMTの台頭とAI需要急増という二重の圧力に直面した韓国政府・産業界が主導する国家規模の投資計画である。同月、SK hynixはAI向けHBMの記録的収益を背景に、設計エンジニア数百人規模の採用拡大と学歴要件の廃止を同時に実施したことが報じられた。この動きはSamsungからの人材流出を招くとともに、韓国国内のファブレス中小企業における人材確保難を深刻化させている。SK hynixは同月、韓国・清州に総額100兆ウォンを投じる計画も発表し、HBMに加えてNANDおよび先端パッケージング拠点の整備を進める方針を示した。2026年7月には、Micronが広島工場での新クリーンルーム建設に着工したことが明らかになった。最大1.5兆円規模の投資を通じて1γ DRAMなどの次世代AI向けメモリの量産能力を確保する計画であり、2028年後半の装置搬入を目指している。こうした大規模投資が相次ぐ背景には、AIワークロードの拡大に伴うHBM需要の中長期的な増加見通しがあり、各社が供給能力の先行確保を急いでいる状況がある。

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よくある質問

HBMとは何ですか?
HBM(High Bandwidth Memory)とは、複数のDRAMダイをシリコン貫通電極(TSV)で縦方向に積層し、従来のDRAMと比べて大幅に広いメモリ帯域幅を実現する高密度メモリ技術です。AIアクセラレータやGPUへの搭載を主な用途としています。
HBMはどのような製品に使われていますか?
NVIDIAのH100・A100といったAI向けGPUやGoogleのTPUなど、大規模な行列演算を必要とするAI推論・学習用アクセラレータに近接実装される形で使用されている。高帯域幅と低消費電力を両立できることから、高性能演算チップの標準的なメモリとして普及が進んでいる。
HBMを製造しているメーカーはどこですか?
世界のHBM供給の約8割を韓国のSamsung ElectronicsとSK hynixが担っており、残りをMicronが補う寡占構造にある。中国のCXMTはHBM市場には現時点で参入していない。
HBMの価格や供給は今後どうなりますか?
AI需要の拡大に伴い、HBMを含むメモリ製品の供給逼迫と価格高止まりは2027年以降も続くとの見通しが示されている。大口顧客との複数年供給枠契約が締結されつつあり、需給のひっ迫が続く見込みだ。
韓国はHBM分野でどのような動きをしていますか?
2026年6月、SamsungとSK hynixが韓国南西部に総額900兆ウォン規模を投じる「第二の半導体ベルト」構想を発表した。AI需要の急増と中国CXMTの台頭という二重の圧力に対応するための国家規模の投資計画であり、HBMおよびNAND分野での供給能力強化を目指している。

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