Term

RibbonFET

別名: Gate-All-Around, GAA, RibbonFET

Overview

最終更新: 2026年7月9日

RibbonFETは、Intelが自社の先端半導体プロセスに導入したGAA(Gate-All-Around)型トランジスタ構造の名称である。従来の主流であったFinFET構造では、ゲートがチャネルの三方向しか覆えなかったのに対し、RibbonFETはチャネルをゲートで全周から囲むことで、電流のオン・オフ制御性を高め、微細化に伴うリーク電流の増加を抑える設計となっている。IntelはこのRibbonFETを、裏面電力供給技術PowerViaと組み合わせて「Intel 18A」プロセスの基盤技術としている。

概要

RibbonFETはチャネル材料をリボン状に薄く形成し、その周囲を絶縁膜とゲート電極で完全に取り囲む構造を持つ。これにより短チャネル効果を抑制しながら駆動電流を確保でき、微細化が進むほど深刻化するリーク電流の問題に対応できる。名称のGate-All-Aroundは業界共通の技術分類であり、RibbonFETはIntelがその実装に付けた固有名称という位置づけになる。

沿革

Intelは長年FinFET構造を採用してきたが、微細化の限界に対応するためGAA構造への移行を進め、RibbonFETを次世代ノードの中核技術として位置づけた。同技術はPowerViaと呼ばれる裏面電力供給技術と組み合わせられ、Intel 18Aプロセスとして具体化した。18Aは2026年に量産フェーズへ移行し、PC向けプロセッサやサーバー向けプロセッサへの適用が進んでいる。

技術的位置づけ

RibbonFETは、TSMCなど競合ファウンドリが採用するGAA構造と同様の技術思想に基づくが、Intelは自社プロセスの差別化要素としてPowerViaとの組み合わせを強調している。トランジスタ密度そのものでは競合の最先端ノードに劣る場面もあるが、電力効率や裏面給電による配線最適化との相乗効果により、単純な密度比較にとどまらない評価軸を提示している点が特徴である。

主要な動向

2026年に入り、RibbonFETを基盤とするIntel 18Aプロセスに関する報道が相次いだ。同年5月4日には、18Aを採用した次世代モバイルプロセッサ「Panther Lake」(Core Ultra Series 3)が正式発表され、モバイル向け性能向上の中核技術として位置づけられた。続く6月1日には、18Aプロセスを採用したサーバー向けCPU「Xeon 6+(Clearwater Forest)」が量産開始となり、RibbonFETと裏面電力供給技術、積層パッケージングの組み合わせにより最大288コアの高密度・高効率設計を実現したと報じられた。

さらに2026年6月27日には、VLSI 2026において改良版プロセス「Intel 18A-P」が示され、RibbonFETとPowerViaを土台に18%以上の省電力化と9%以上の性能向上を達成したことが明らかになった。一方でTSMCのN2はトランジスタ密度で18Aを上回るとされ、先端プロセス競争の軸が単純な微細化から効率と供給分散へ広がりつつあると指摘された。同時期には、AppleがTSMCへの依存を見直し、Intelを次世代チップ製造の第2拠点として組み込む予備合意に達したとの報道も出ており、6月18日にはトランプ大統領がAppleとIntelの製造委託合意を発表したとも伝えられた。

2026年6月20日の報道では、Intel 18Aの裏面給電技術が先進的である一方、その特殊性ゆえに外部顧客の採用が進みにくいというジレンマも指摘された。そして7月3日には、18Aの歩留まりが改善し月産約3万枚規模に達したとの報告があり、今後は量産の安定化とコスト低減、収益性改善が焦点になるとされている。これらの動きは、RibbonFETがIntelの製造戦略における技術的な要となっていることを示している。

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よくある質問

RibbonFETとは何ですか?
RibbonFETとは、IntelがIntel 18Aプロセス以降で採用するGAA(Gate-All-Around)構造のトランジスタである。チャネルをゲートで全周から囲み、電流制御性を高めてリーク電流を抑える技術である。
RibbonFETは従来のFinFETとどう違いますか?
FinFETはゲートがチャネルの三方向のみを覆う構造だが、RibbonFETはチャネル全周をゲートで囲む構造である。これにより微細化が進んでも電流制御性を維持しやすく、リーク電流の増加を抑えやすい。
RibbonFETはどのプロセスや製品に使われていますか?
IntelのIntel 18Aプロセスの基盤技術として用いられ、2026年に量産開始したモバイル向けPanther LakeやサーバーCPU Xeon 6+(Clearwater Forest)などに採用されている。
RibbonFETは競合のGAA技術とどう違いますか?
技術思想自体はTSMCなど競合が採用するGAA構造と共通するが、IntelはRibbonFETを裏面電力供給技術PowerViaと組み合わせることで差別化しており、密度だけでなく電力効率を評価軸として強調している。
RibbonFETに関する2026年の直近の動きは?
2026年6月にはIntel 18A-PがRibbonFETとPowerViaを基盤に省電力性向上を示し、7月には18Aの歩留まりが改善し月産約3万枚規模に達したと報告された。

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